2019-01-01から1年間の記事一覧

令和元年12月の絵「十三仏信仰と十二神将」

十三仏信仰_futoritaimon 六地蔵信仰 平安時代にヒンドュー教から地獄の王として閻魔王が単独で仏教に入り、地蔵菩薩が故人を裁く閻魔王に化身することになります。また、地蔵菩薩は六道に苦しむ衆生を救うとして「六地蔵信仰」が成立しました。 地蔵十王信…

令和元年11月の絵「源平合戦の頃現れた浄土教と地蔵十王信仰」

地蔵十王信仰 奈良時代の中頃(729~749年)、六道(参考1)に落ちた衆生(一般大衆)を教化・救済するとして地蔵信仰が伝わり、その後、地蔵・閻魔一体説(768年日本霊異記)が現れ、平安時代初め頃(794年前後)に地蔵信仰は迷界と結びつけられ、地蔵菩薩…

キトラ古墳の四神の壁画と高御座(たかみくら)台座の麒麟の絵の関係

平成31年3月の絵 令和元年10月22日、徳仁(なるひと)天皇陛下の即位を内外に宣明する「即位礼正殿の儀」が皇居宮殿で行われました。参列された世界180カ国の高官と日本国民により祝福されました。 天皇陛下が高御座(たかみくら)にお立ちになり…

サウジ・アラムコ石油タンク攻撃事件により原油価格は?

2008-2019原油価格推移グラフ 2019年9月14日、サウジアラビアアブカイク油田にあるSaudi・ARAMCO製油所の石油施設が攻撃を受け爆発炎上しました。 今回の攻撃事件でSaudi・ARAMCOの事件(1)は3回になりました。 サウジアラビアはイエメンの反政府武…

令和元年10月の絵「釈迦如来と不動明王」

室町時代に成立した十三仏信仰によると人は亡くなると極楽浄土におられる13人の仏(ほとけ)さまが33年間に13回にわたりこの世に降りてこられ故人に対し修行指導を行うといわれています。 故人の意気込みとやる気により悟りの期間に長短がありますが最…

運転免許証自主返納顛末記

運転免許証自主返納の図 75歳の誕生日直前の2019年(令和元年)9月3日、運転免許証を自主返納しました。この日をもって56年間使用した運転免許証は無効になり、運転経歴証明書という身分証明書に変わってしまいました。 4か月間にわたる返納劇の…

米中貿易戦争と日経平均株価の推移

日経平均株価が2万1千円に届きそうな動きを見せていた2015年8月18日中国経済の先行が懸念されると、株価は1万7千円台まで値下がり、2016年後半まで低迷を続けます。 トランプの大統領当選後の2016年11月10日のダウ平均株価1万8千ド…

令和元年9月の絵 「風神・雷神 像」と「風神・雷神 図屏風」

彫刻 風神・雷神像 ・作者不明 (鎌倉時代) 京都妙法院三十三間堂 屏風絵 風神・雷神図屏風(びょうぶ) ・俵屋宗達(江戸時代初期17世紀前半)京都建仁寺が所蔵 ・尾形光琳(江戸時代前期18世紀初)東京国立博物館所蔵 ・酒井抱一(江戸時代後期182…

観音菩薩から直々授けられた霊験あらたかなお経

観音様と十句観音経 2019年8月3日、山形県西置賜郡小国町の実家へ帰り、両親と兄夫婦の仏前で拝み、延命十句観音経を十回唱えました。 8月13日のお盆の迎え日の夕方、私は光岳寺にある実家の墓参りに行き、青雲の志を抱き、家を飛び出しましたが平…

痩田肥利太衛門残日録の移動

2019年12月15日のYahoo!ブログサービス終了に伴い、2019年5月1日から下記ブログサービスに移動しました。 はてなブログ (下記をクリックすると表示されます) 痩田肥利太衛門残日録その二

次世代無線通信規格5Gのすごさと覇権獲得競争

2007年Apple社のiPhoneが登場したときは世界中が驚きました。 手のひらサイズの携帯電話がコンピュータ機能を持ち、ガジェットまたはウィジットと呼ばれる小さいプログラムをiPhoneにダウンロードすることにより、電話、メール、SNS…

米中貿易戦争! 新冷戦時代へ突入か?

中国は政府による国内企業への過剰な補助金、中国進出の外資企業に技術移転を強要、不正な手段による先進技術の取得、不十分な知的財産権の保護など不均衡貿易で急速に経済成長を遂げ、海外市場シェアを拡大させています。 特にアメリカの対中貿易赤字は年々…

7月の絵「大威徳明王坐像と大日如来坐像」

日本彫刻発展の基礎を築いた仏師「運慶一族」 【大威徳明王坐像】 1998年(平成10年)横浜市の称名寺の光明院で高さ21.1cm木造の「仏像大威徳明王坐像」(だいいとくみょうおうざぞう)が発見されました。 2007年、中世歴史博物館「神奈川県…

インドで生まれ日本で品格を高めた「吉祥天」

この絵は令和元年6月のカレンダーを作るため、2007年6月14日に描いた仏像の絵に注釈を入れ、再編成したものです。 (下記*1参照)紀元前(BC)2300~BC1800年、インダス文明が興るBC1200年頃バラモン教が興り、自然現象を神格化…

元号が一時断絶した原因を探ってみる

2019年5月1日徳仁(なるひと)皇太子が第126代天皇に即位され、元号が令和となり、新しい時代が始まりました。初代天皇は縄文時代末期の紀元前660年に即位した神武天皇であると日本書紀に記されており、それから2019年までの2679年間で…

中国殷暦から遅れること3000年、ようやくできた江戸大和暦

古代の人々は生活をしていくうちに、お日様(太陽)が顔を出し、明るくなると狩猟など活動し、太陽が沈み暗くなり、そしてまた太陽が顔を出し、繰り返されることを知り、この1循環を1日する「日」という単位を作りました。そして、土地に定住し農耕を営み、…

2019年4月30日を以て平成時代は幕を閉じ、5月1日より令和時代へ

平成31年(2019年)4月1日11時40分過ぎ、新元号は「令和(れいわ)」と発表されました。 2019年4月30日に明仁天皇陛下は徳仁(なるひと)皇太子殿下へ譲位します。この時点で31年間続いた平成時代は幕を閉じることになります。 2019年5月1日に徳仁(なるひと…

西暦日付から六十年干支日付への変換式作成

現在、年を表現している十二支を干支(えと)としていますが、本来の干支は字のごとく、年とは関係なく、十干と十二支を組み合わせた60周期の数を表現する六十干支を指していたそうです。 紀元前(BC)1400年頃の殷の時代に使われており、戦国時代(…

季節の変化の目安となる二十四節気と七十二候

2019年二十四節気と七十二候前半 2019年二十四節気と七十二候2019後半 新暦(太陽暦)に旧暦(太陰太陽暦)の二十四節気と七十二候を入れたカレンダーを毎年作って10年余り経ちます。 二十四節気と七十二候は自然、地域、生活、感覚などにおいて現代とズレ…

武家政治への移行と鎌倉建築・彫刻の誕生

1167年平清盛は武士として日本史上始めて最高権力者の地位「太政大臣従一位」に就任し、これまで天皇・貴族の理論中心の政治から武士の力中心の政治を始めますが、1181年道半ばで倒れ、平家は1185年壇ノ浦の戦いで源氏に敗れ、滅亡します。 勝利…

日本仏教の行事「除夜の鐘」と中国の古代思想「五行説」

大晦日の夜に始まったお寺の除夜の鐘(*1)は百七つ鳴り終わり、2018年は過ぎ去りました。 そして百八つ目が鳴ると同時に新しい年2019年が始まりました。 古代中国の自然哲学の思想「五行説」(*2)では四季の移り変わりは五行の推移によって起…