第5波コロナ感染は合計ワクチン接種率100%を境に尖形を描いて抑制圏へ(2021年10月15日時点)

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図1日本東京1日感染者数推移グラフ

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図2感染入院重症死亡ワクチン接種推移グラフ

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図3ワクチン接種推移グラフ

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表1ワクチン接種率ランキング表

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図4日本東京1日死亡者推移グラフ

図1、図2等のグラフに示すとおり、8月25日国内感染者がピークに達し、減少に転じると、感染ピークから5日遅れて入院・自宅療養者も減少に転じ、重症者も7日遅れて減少に転じました。

感染者、入院・自宅療養者、重症者、死亡者の概略の経緯は次のようになりました。

 

国内1日感染者(直近7日間の平均値)

8月25日:23,100人(国内ワクチン接種率:1回目56%、2回目45%、合計101%)ピーク

9月18日:5,700人(国内ワクチン接種率:1回目67%、2回目55%、合計122%)

10月14日:639人(国内ワクチン接種率:1回目75%、2回目66%、合計141%)

 

東京の1日感染者(直近7日間の平均値)

8月18日:4,770人(国内ワクチン接種率:1回目52%、2回目42%、合計94% )ピーク

9月18日:890人(国内ワクチン接種率:1回目67%、2回目55%、合計122%)

10月14日:77人(国内ワクチン接種率:1回目75%、2回目66%、合計141%)

 

大阪の1日感染者(直近7日間の平均値)

9月1日:2,520人(国内ワクチン接種率:1回目59%、2回目48%、合計107% )ピーク

9月18日:850人(国内ワクチン接種率:1回目67%、2回目55%、合計122%)

10月14日:112人(国内ワクチン接種率:1回目75%、2回目66%、合計141%)

 

国内の入院・自宅療養者

8月30日:231,770人(国内ワクチン接種率:1回目58%、2回目47%、合計106% )ピーク

9月18日:84,010人(国内ワクチン接種率:1回目67%、2回目55%、合計122%)

10月14日:5,156人(国内ワクチン接種率:1回目75%、2回目66%、合計141%)

 

国内の重症者

9月3日:2,220人(国内ワクチン接種率:1回目60%、2回目49%、合計109%)ピーク

9月18日:1,560人(国内ワクチン接種率:1回目67%、2回目55%、合計122%)

10月14日:357人(国内ワクチン接種率:1回目75%、2回目66%、合計141%)

 

国内の死亡者(直近7日間の平均値)

9月13日:65人(国内ワクチン接種率:1回目65%、2回目53%、合計118%)ピーク

9月28日:40人(国内ワクチン接種率:1回目71%、2回目60%、合計131%)

10月14日:28人(国内ワクチン接種率:1回目75%、2回目66%、合計141%)

 

ワクチン接種率が1回目56%、2回目45%、合計101%になった8月25日をピークにして感染が減少に転じ、10月14日時点でワクチン接種率は1回目75%、2回目66%、合計141%で感染者は357人と400人を切りました。

 

日本は1カ月半で23000人から400人と50分の1以下まで急減したのに対し、韓国の感染者は9月25日に3000人と増加し、その後、1000人台が続いていることから日本政府が公表している感染者数は改ざんしていると左派系の時事評論家がラジオ番組で言ったそうだが(2021年10月7日産経新聞)何の根拠もなしに韓国民や外国の日本に向かってよく言えるとあきれかえりました。

おそらく、見事な尖形を描いて減少する日本の感染実状に嫉妬(しっと)していると思うようにしました。

 

日本では飲食店やイベントの入場や宿泊を伴う旅行の際、ワクチン接種証明書やPCR検査陰性証明(3日以内?)を提示することにより大幅に制限を緩和するなど、社会活動が活発化してきました。

 

昨年9月から10月中半まで感染者が400人~500人で11月から感染増加が続き拡大し、1月初旬がピークとなった第3波がありました。今回、第5波のコロナ感染はようやく抑制できそうですが、これから冬に向かい気温が下がり、乾燥してきますと昨年と同じように再び感染増加が始まり、第6波の感染が懸念されます。

 

政府はワクチン接種後、免疫が減少し、6カ月以上経過すると免疫効果がなくなり、ブレークスルー感染の恐れがあるとして高齢者、基礎疾患者、医療関係者に対し年内から3回目のワクチン接種の準備やコロナ治療薬や病床増加などの対策を講じていると伝えています。

 

現在、日本のワクチン接種は欧米より2カ月遅れて開始しましたが、10月4日現在、欧州主要国と同レベルに達し、韓国、アメリカを追い抜いています。(表1)

さらに、接種率が進むことで感染が抑えられ、感染しても重症化、死亡のリスクもこれまでより低くなるので、マスクや手洗いなど気をつけることで社会活動が活発になり経済が上向くことを期待したいと思います。

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図5日本東京累積感染者推移グラフ

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図6日本東京累積死亡者推移グラフ

 

2021年10月1日時点の各国コロナ感染・死亡状況

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2021年10月1日時点のコロナ感染&死亡状況表

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2021年10月1日時点のコロナ感染とワクチン接種率推移表

2021年10月1日における各国のコロナ感染者総数とその死亡者総数そしてワクチン接種率を表にしてみました。

死亡者総数のワースト5は2021年9月3日時点の①.アメリカ ②.ブラジル ③.インド ④.メキシコ ⑤.ペルーで大きく変わらないと思われるので情報が少ないメキシコとペルーを除き、欧米、アジアの国について上記の表1,表2にまとめました。

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日本スウェーデン等コロナ1日死亡者数グラフ

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米印露等コロナ1日死亡者数グラフ

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英仏独等コロナ1日死亡者数グラフ

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日本スウェーデン等コロナ1日感染者数グラフ

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米印露等コロナ1日感染者数グラフ

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英仏独等コロナ1日感染者数グラフ

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米印露等コロナ累積感染者数グラフ

 

2021年9月16日時点の感染・入院・療養・重症・死亡・ワクチン接種状況

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国内コロナ感染・入院・療養・重症・死亡・ワクチン接種率推移

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国内コロナ1日感染者数推移

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国内ワクチン接種回数&接種率推移

国内の1日感染者は8月25日(直近7日間の平均値)の23,100人(ワクチン接種率:1回目56%、2回目45%、合計101%)をピークに減少に転じて9月18日には5,700人まで減少しています。

 

東京の1日感染者は8月19日(直近7日間の平均値)の4,770人(ワクチン接種率:1回目52%、2回目42%、合計94%)をピークに減少に転じて9月18日には890人まで減少しています。

 

大阪の1日感染者は9月1日(直近7日間の平均値)の2,520人(ワクチン接種率:1回目59%、2回目48%、合計107%)をピークに減少に転じて9月18日には850人まで減少しています。

 

国内の入院・自宅療養者は8月30日の231,770人(ワクチン接種率:1回目58%、2回目47%、合計106%)をピークに減少に転じて9月18日には84,010人まで減少しています。

国内の重症者は9月3日の2,220人(ワクチン接種率:1回目60%、2回目49%、合計109%)をピークと減少に転じて9月18日には1,560人まで減少しています。

 

地域によって、減少に転じる期日は違いますがすべての地域は8月末から9月初めにかけ感染者も入院・自宅療養者も重症者も減少していると思われます。

 

しかし、まだ病床に余裕なく、自宅療養者が容態悪化してもすべて受け入れできない状況にあるので死亡者の確実な減少はもう少し先になりそうです。

病床に余裕ができ、入院必要な自宅療養者がすべて受け入れできるためには、感染者がさらに減少していく必要があります。

 

デルタ株に感染した人のほとんどはワクチン未接種の人と報道されています。

ワクチン接種率が1回目52%、2回目42%、合計94%になった頃から感染が減少に転じていることから、おおよそ人口の半分以上の人がワクチン接種することにより、感染者が減少するといえます。

 

具体的にわかりませんが、感染者・重症者・病床空き率などの経済活動再開条件を満たし、政府が経済活動開始を宣言する時期のワクチン接種率の値がどれくらいになるのか見極めたいと思います。

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国内コロナ1日死亡者数推移

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国内累積感染者数推移

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コロナ累積死亡者数推移

 

2021年9月3日時点の各国コロナ感染動向とコロナ被害が大きい国

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表1.コロナ被害者の多い国

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表2.コロナ感染者とワクチン接種率

.表1.2020年1月~2021年93日でコロナ被害者数の多い国

(1)被害者総数(死亡者総数)が多い国

  ①.アメリカ 643,669人 ②.ブラジル 581,914人 ③.インド 439,529人 

  ④.メキシコ 261,496人 ⑤.ペルー 198,364人

(2)1万人当たりの被害者数(死亡者数)

  ①. ペルー 60.110人 ②.インド 31.850人  ③.ブラジル 27.371人 

  ④.メキシコ 20.752人  ⑤.イタリア 21.380人 ⑥.アメリカ 19.446人

中国、韓国は被害が圧倒的に少なく、現在のところ感染は抑制されています。

日本はワクチン未接種開始の50代以下の人を中心にデルタ株の影響で7月から感染者や死亡者急拡大しており、欧米諸国と比較して被害者数は少ないですが、50代以下のワクチン接種が進むまで社会活動制限解除は数カ月先となると思われます。

 

.表2. 各国の半月平均の1日感染者数とワクチン接種率

 

.世界の主な国の感染状況の超概略

ワクチン接種率が高い欧州連合(EU)およびアメリカは死亡者・重症化リスクは低いとして社会活動制限を全廃しています。

 

2021年8月31日時点でEUのウルズラ・フォンデアライエン欧州委員長はEU内の成人70%が新型コロナウイルスワクチンの接種を完了したと発表しました。

デルタ株の影響で感染者が増えている中、ワクチン接種のペースが停滞していることに懸念を示しています。

(EUでもブルガリア接種率20%、ルーマニア31.9%、スロバキア49%、ポーランド58.1%と低く格差があるようです。)

 

イギリス 6月後半からデルタ株による感染者が増加していましたが接種率が60%を越えた7月19日に制限措置をほぼ全廃しました。

7月に開催された野外フェステバルでデルタ株により1000人以上がコロナに感染にしました。

イギリス政府は実験イベントの一つとして「ラティチュード・フェスティバル」を7月21~24日の開催し、期間中、1日当たり約3万7000人が訪れました。

観客は全員、ワクチン接種を完了しているか、検査での陰性証明が必要という条件付でした。イギリス政府はイベントの開催時期に619人がコロナに感染したと発表しました。

 

ドイツはコロナ感染者数が再び増加傾向にあり,感染を引き続き押さえ込むためには,ワクチン接種が重要であるとして,ドイツ政府は以下の措置を発表しました。

2021年8月10日から8月23日まで

1.ワクチン接種者(geimpfte=英vaccinated)

2.感染からの回復者(genesene=英recovered)

3.コロナ検査実施者(getestete=英tested,抗原検査24時間以内又はPCR検査48時間以内)

の「3Gルール」を導入する。

病院や介護施設等,レストランの屋内,屋内でのイベントや祝い事,身体的接触を伴う各種サービスの利用,屋内でのスポーツ,宿泊にあたっては,ワクチン接種者,感染からの回復者またはコロナ検査実施者(3Gルール)のみの立ち入りが可能。この新たなルールは原則として6歳以上のすべての者に適用される。

 

スウェーデン  ロックダウンせず独自路線で飲食店の営業時間短縮や施設の利用制限を実施してきた。7月1日に飲食店・施設の制限解除、スポーツイベントも上弦3000人の有観客開催を許可しています。

 

イスラエル 2月~6月中旬 段階的に制限解除、7月前半に1日感染者754人とデルタ株の影響で3月以来最高となるも軽い抑制を実施しながらコロナと共存する方式を取っています。

 

韓国 7月中旬 東アジア最初にコロナ抑制に成功しました。しかし、ワクチンを接種率26%と低く、デルタ株の影響で感染流行に直面しており、制限措置の実施と緩和を適宜繰り返しながら、ワクチン接種を急いでいるのが現状です。

 

アメリ

ワクチン接種率の高いカリフォルニア州ニューヨーク州などは6月ほぼすべての制限を解除しました。

アメリカ全体では数週間で新規感染者は倍増しているものの、ピーク時だった1月の1日感染者数の10分の1以下にとどまっています。

しかし、ワクチン接種率の低い州ではデルタ株の影響で感染増加が続いています。

感染者も増加し、死者数もじわじわと増えつつあるが増大している感染者と死亡者の大部分はワクチン未接種の人であると伝えています。

自由・民主主義が行き過ぎ、極端に走る人が大統領になったことを考えるとアメリカ国民の中で自由・民主を楯に取り、極端な主張や行動を起こす人が現れてもおかしくはありません。

わずかなリスクを楯に取り、ワクチン反対運動を推進する活動家や団体の偏った情報や意見がソーシャルメディアネットワーク(SNS)を通じて拡散され、予防接種への躊躇や不安感を煽って、ワクチン接種停滞の原因のひとつになっているとNewsWeekは伝えています。

 

インド政府が6月と7月(ワクチン接種率15~25%)に調査した主要8州で70%以上の人に抗体が確認されたことがわかりました。そしてインド政府専門家会議メンバーのアミット・ダット医師はインド全体で抗体保有率が70%で“集団免疫”が獲得したと発表しました。

事実、7月以降、新規感染者数に増減はなくほぼ一定です。

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図1.米印等累積感染者数推移グラフ

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図2.米印等1日感染者数推移グラフ

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図3.日本スイス1日感染者数推移グラフ

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図4.英仏独等1日感染者数推移グラフ

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図5.米印等1日死亡者数推移グラフ

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図6.日本スイス等1日死亡者数推移グラフ

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図7.英仏独等1日死亡者数推移グラフ

【参考】

(1)「EUの成人7割がコロナ接種完了」、EU-AFP BB News、2021.9.1

(2)「英で野外フェス参加者1000人が後に陽性」、BBC、2021.8.25

(3)「3Gルール導入」、ドイツニュースダイジェスト、2021.8.11

(4)「ワクチン反対の投稿をやめた女性の告白」、Newsweek、2021.9.3

(5)「ワクチン反対情報の拡散追跡について」、Newsweek、2020.5.19

(6)「感染激減インドから日本へ」、テレ朝News、2021.8.22

 

2021年8月27日時点の感染・入院・療養・重症・死亡・ワクチン接種状況

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図1.感染・入院・療養・重症・死亡・ワクチン接種率状況

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図2.国内1日感染者数推移

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図3.ワクチン接種推移

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図4.国内1日感染者数とワクチン接種推移

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図5.国内1日死亡者推移

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図6.累積国内1日感染者数推移

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図7.累積1日死亡者数推移

感染力の強いデルタ株が7月中頃から猛威を振るい出し、6月末から7月初め1日感染者数が1500から2000人だったのが、急激に感染が増加し始めました。

 

感染者は7月後半3000人から8000人、8月前半8000人から15000人、8月後半15000から22000人と増え続け、8月末の感染者(7日間移動平均)をみると減少の兆しがみえます。

 

しかし、感染者の急激な増加に入院病床はひっ迫し、自宅療養者も急拡大し、自宅で適切な処置を受けられないため、重症化や死亡者も増加しています。

 

高齢者はワクチン接種率が進み、高齢者の感染者と感染者の重症化は減少しているようですが大部分は

ワクチン未接種の50代以下の方たちのようです。

詳細な分析はできないので6月1日から8月27日までの1日感染者、入院・療養者、重症患者、死亡者、ワクチン接種率を一つのグラフにし、状況だけを報告します。

 

2021年8月6日現在の各国コロナ感染状況とブレークスルー感染について

 

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平均1日感染者とワクチン接種率推移表

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英仏等1日感染者数推移グラフ_210806

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米印等1日感染者数推移グラフ_210806

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日本スウェーデン等1日感染者推移グラフ_210806

1.変異ウイルス発生源の国の感染状況

①イギリスで発生した変異ウイルス「アルファ株」による感染は5月には1日感染者2400人まで減少しこのまま収束するかにみえました。

しかし、6月に入るとデルタ株により、ワクチン接種率が90%~113%と高いにも関わらず、7月後半まで感染増加までつづきました。ただ、ワクチン接種の効果で重症者や死亡者は激減しています。8月に入り、ようやく、減少の兆しがみえてきました。

 

②変異ウイルス「デルタ株」発生源のインドはワクチン接種率5%の4月前半1日感染者29万人、5月前半の接種率15%、1日感染者38万人をピークに減少に入りました。

そして、7月前半までに1日感染者4万人まで減少しますが、7月から8月前半の現在まではっきりした減少は見られず足踏み状態が続いています。8月前半のワクチン接種率は36%です。

 

③変異ウイルス「ガンマ株」発生源のブラジルは感染とワクチン接種率に相関がみられず、3月から6月まで4カ月間1日感染者6万人~7万人をキープしながら感染発生をつづけ、6月候半から減少に転じ、8月前半の1日感染者3万人まで減少しています。8月前半のワクチン接種率は69%です。

 

2.感染増加割合が低い国

スペイン、ロシア、韓国は7月から8月前半(現在)まで感染増加はあるものの増加率はそれほど高くなく、現在のところ、感染は抑えられているように見えます。

 

3.感染増加割合が高い国

アメリカ、フランス、日本は7月前半から再び感染増加が始まり、8月以降しばらく増加が続くと思われます。日本はワクチン未接種の50代以下の世代に感染力の高い変異ウイルスのデルタ株が襲い急激な感染増加を招いています。

アメリカでもデルタ株による感染で7月初めの1日感染者2万人から8月初めには10万人まで増加しています。

ワクチン接種率の低い州がフロリダ、テキサス、ミズーリアーカンソールイジアナアラバマミシシッピの7州あり、これらの州が全米の新規感染者数の半分を占めていると報道されています。(ミシシッピ州の接種率40%)

また、ワクチン接種率の低い東南アジアでも変異ウイルス「デルタ株」が猛威を振るい、深刻なダメージを与えてさせています。

 

CDCによると、これまでに米国民の約58.4%が少なくとも1回ワクチンを接種し、約50%が接種を完了しているとCNNは伝えています。

CDC:米疾病対策センター

(1回接種で完了のワクチンと2回接種で完了のワクチンがある)

 

CDC所長ワレンスキー氏の話として「1億6400万人がワクチン接種を受けたがおそらく数万人のブレークスルー感染者(接種後の感染)が出ることを想定すべきだ」しかし「ブレークスルー感染者は症状が軽く、病院外で過ごしている。亡くなってはいない。これこそ理解すべき最も重要な点だと思う」と報道しました。

(ブレークスルー感染:ワクチン接種を完了した人が新型コロナウイルスに感染する現象を言う)

 

表の8月6日からもアメリカのワクチン接種率は104%ですからまだアメリカ国民の約50%しか行き渡っていないことがわかりました。

 

感染増加を抑えるにはワクチン接種が行きわたるのを待つほかないようですがワクチンを接種しても1万人に3人から6人はブレークスルー感染することを頭にいれておく必要があります。

 

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米印累積感染者数推移グラフ_210806

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英仏等1日死亡者数推移グラフ_210806

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米印等1日死亡者数推移グラフ_210806

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日本スウェーデン等1日死亡者推移グラフ_210806

【参考】

(1)「米コロナ感染者、ワクチン低接種率7州が半分占める」、ロイター通信、2021.8.6

(2)「米コロナ新規感染10万人突破」、Newsweek、2021.8.6

(3)「数万人がブレークスルー感染か」、CNN、2021.8.7

習近平の中国共産党100年式典演説とプロパガンダ戦略について

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共産主義指導者6人

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共産党100年式典習近平演説の超概略

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共産主義思想とプロパガンダ戦略の超概略史

2021年7月1日の中国共産党100年式典で習近平総書記は1時間にわたる演説をしました。

「経済力と軍事力が備わった。社会主義だけが中国を救い、中国の特色ある社会主義が中国を発展させる。そして、外部勢力が教師面をして説教するのは決して受け入れない」と。

 

【改造された共産主義思想とプロパガンダ

中国は国際ルールを無視した強硬な行動を繰り返し、周辺諸国と摩擦や軋轢を起こしていながら、全権力を掌握した習近平総書記は「中華民族は侵略し、覇権を追求する遺伝子はない。常に世界平和の建設者であり、国際秩序の擁護者だ。」と演説しました。

 

言行に矛盾が満ちているのに、なぜ「共産党(=中国国家、注1)は平和、発展、公平、正義、民主、自由といった人類共通の価値観を発展させる。」などと言えるのだろうか。(注1:超概略史の「習近平総書記と終身国家主席」参照のこと)

 

既に知られているように「共産主義思想と民主主義思想はまったく異なり、民主主義基準の国際ルールと共産主義基準の中国ルールは異なるからだ。」ということだけでそれ以上わかりません。

 

そこで、共産主義運動とその指導者の歴史と中国現状について超概略調べてみました。

ここ(本ブログ)では共産主義思想を広義に解釈し、「共産主義の政治体制と社会制度」と定義しました。

 

ドイツの社会・政治学マルクスエンゲルスが1848年「共産党宣言」で発表した「階級のない公平・平等な社会」の実現をめざした共産主義思想はレーニンスターリンによって改造され、中国にわたり、毛沢東、鄧小平によってさらに改造されて当初の共産主義思想は政治的にも社会体制的にもまったく変わってしまいました。

 

習近平は鄧小平の「改革・開放経済政策」を継承し、「社会主義市場経済体制への歴史的転換を果たした」と誇りましたが撲滅したはずの資本主義体制、資本階級は再びよみがえりました。

 

マルクス・エンゲルスが世界の労働者に「階級と私有財産のない公平・平等な国を労働者の革命によってのみ実現できる。万国の労働者よ 団結せよ!」と呼びかけた過激的な宣伝文句はレーニンに改造され、プロパガンダとなります。

 

労働者や農民の心をつかみ、理解しやすい「人民には平和を!」、「労働者に工場を!」、「農民には土地を!」、「すべての権力をソビエトへ」のスローガンをポスター・チラシ・小冊子、アジテーター、アジ演説などの多種多様な手段を使いプロパガンダの効果を高めます。

 

さらに、皇帝や政府要人の暗殺などを容認、労働者のデモ・ストライキを扇動するなど革命の火種をつくる一方、ボルシェビキ側の不利な情報を封印し、皇帝側の信頼低下や嘘の情報を流すなど情報統制を行うというプロパガンダボルシェビキの重要な戦略となり、1917年ロシア十月革命成功の大きな要因になりました。

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そして、4月テーゼと呼ばれる共産党政策綱領を作り、共産主義思想を改造してしまいました。

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 このプロパガンダ戦略はスターリンが継承、権力闘争に用いられ、マスコミ機関を厳しく統制し、反対する国民やライバルや革命同志まで粛清、工業化と農業集団化の強行等で数百万人を犠牲(参考8)にしてしまいますが厳しい情報操作で切り抜け、さらにプロパガンダ戦略を駆使、自ら主張した1国社会主義論を実行し独裁政権を築き、恐怖政治を行ないました。

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その後、欧米ではプロパガンダは「特定の主張を広めるため歪んだ情報を流すこと」と定義されます。そして、プロパガンダ戦略は中国共産主義指導者に継承されます。

 

ロシア革命後の1989年までの72年間、ソ連のメディア機関は共産党(国家)の支配下にあったことからプロパガンダは洗脳と同義語になりました。(参考8)

 

習近平は事情上の権力闘争(反腐敗キャンペーン)でライバルを処刑まではいかないが失脚に追い込み、2018年の全国人民代表会議(全人代)で国家主席の任期(2期10年)の撤廃を決議しました。これにより、習近平は終身の中国最高指導者「国家主席」となり、共産党最高指導者「総書記」である習近平共産党と国家(14億人の人民)と軍の全権力を掌握し、独裁体制をゆるぎないものにしました。

 

そして中国はかつて世界の中心でルールメーカーだった。今こそ「中華民族の偉大な復興」の時であるとして2018年外交方針を打ち出し、SNSなどIT技術を組み込みグレーアップしたプロパガンダ戦略「戦狼外交」や「一帯一路事業」を強硬に推進しています。

(戦狼外交:中国外務省の高官が敵対的と見なした相手や教師面して説教する相手を威嚇する外交姿勢)

2018年の外交方針

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情報統制しながら共産主義の優位性を説く演説やはでな軍事パレードは共産党常套手段のプロパガンダ戦略の一つと思われます。

理想だった共産主義思想(政治理念と社会体制)や宣伝(プロパガンダ)はロシアや中国の共産主義指導者によって改造されてしまいました。

 

中国のルールはプロパガンダ戦略と改造共産主義思想基準の「共産党存続が第一で、第二は国益」で作られているのではないでしょうか。自由・民主化・透明性を重視する国際ルールとは整合性がとれるはずはありません。

 

これまで中国ルールに基づく強硬路線は世界の国々と摩擦や軋轢を起こしています。

習近平総書記演説の「共産党が世界一流の軍隊を作るが、中華民族は常に世界平和の建設者であり、国際秩序の擁護者だ」ということばはプロパガンダとしか思えず、やっぱり習近平総書記の演説は矛盾していると思いました。

 

現在の中国において少なくとも9500万人の共産党員は改造共産主義思想を信じていると思いますが、残りの13億人の中でどれくらいの人民がプロパガンダで洗脳されてしまっているのでしょうか。

 

【参考】

1.「中国共産党100年式典 習総書記の演説(要旨)」、読売新聞、2021.7.2

2.「中国共産党100年 きしむ大国No1~No5」、読売新聞、2021.6.27~2021.7.1

3.「香港国家安全維持法施行1年 自由で寛容な社会 大きく変化」NHKニュース、2021.6.27

4.「国防法の改正草案発表」、読売新聞、2020.10.25

5.「挑発続ける中国海警船、武器使う事態を日本政府警戒」、読売新聞、2021.3.1

6.「中国海上交通安全法改正法案を可決」、読売新聞、2021.7.2

7.「共産党宣言」、フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』

8.「図説 世界史を変えた50の戦略(大衆によびかける、情報を統制する)」、ダニエル・スミス、小林朋則、原書房、2016.1.26

9.「共産主義社会主義の違い」、しんぶん赤旗日本共産党、2004.5.29

10.「すぐわかる中国の歴史」、小田切 英、株式会社 翔文社、2003.5.1

11.「図説 帝政ロシア 光と闇の200年」、土肥恒之、河出書房出版社、2009.2.18

12.「ロシアの歴史」、栗生沢猛夫、河出書房出版社2011.5.30

13.「図説 ソ連の歴史」、下斗米伸夫、河出書房新社、2011.4.20