オバマ大統領を生んだ陰の主役として脚光を浴びている若手スタッフ

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私は市民水泳大会の100m自由形に出場したものの、へろへろの状態でゴールし、恥をかきました。

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しかし、2月14日の中川昭一財務大臣G7会議後のへろへろ状態での記者会見は凡人の私の恥とは比較にならない大きな醜態を世界中にさらけ出してしまいました。

 

なにしろ、世界的な金融危機を受けて、世界の金融システムを安定化しようと先進7カ国(G7)の財務相中央銀行総裁会議が行われ、その会議の報告記者会見の席上での出来事ですから。

 

中川財務相は話をしようとするも「あのぉー」、「そのぉー」、「ふぅー」など言葉になっていませんでした。後日、風邪薬と酒の影響だったと釈明しましたが後の祭りです。結局、重要なポストの一つの財務大臣を辞任せざるをえなくなりました。

 

中川財務相麻生首相の行動やスピーチの模様を見て、リーダーとしての持つべき条件が不足しているように思えてなりません。

 

上に立つ者は自分を律する強い意志と海軍兵学校が幹部候補生の条件として用い、現在でも世界に認められている「五省」のような戒めの実践と反省が必要と思います。

 

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また、リーダーを陰で支える優秀なスタッフ(参謀、広報係、秘書など)が必要です。中川財務相麻生首相の言動をみて、オバマ大統領を支えるスタッフの存在感が際立っています。

 

オバマ大統領は上院議員に初当選してからわずか4年余りで世界の頂点に立ちましたがそれをなし得たのはベテランのスタッフと新進気鋭の若い分野別のエキスパートを含む優秀なスタッフが陰で支えたからだと言われていまます。その中で次の若人3人は、すばらしい働きをしたということで今、アメリカで脚光を浴びています。

 

(1)勝利宣言と就任演説などの原稿を作った27歳の首席スピーチライター「ジョン・ファブロー」
(2)メディア戦略を成功させた報道官兼マネージャー兼参謀の37歳の大統領補佐官「ロバート・ギブス」
(3)分刻みの予定を完璧におぜん立てした国内の遊説、出張、外遊、食事、健康、面会などの手配、管理をする32歳のスケジュール担当官「アリッサ・マストロモナコ

 

日本でもたとえ経験が浅くともリーダーとしてふさわしければ、ベテランスタッフやそれぞれの分野で優秀な若者をスタッフに加え陰で支えることにより、政治の中枢を老人から壮年に世代交代できるように改革した方が良いと思います。

 

【補足】
(1)27歳の首席スピーチ・ライター「ジョン・ファブロー」
1981年生まれ。マサチューセッツ州ホーリークロス大学を首席で卒業。2003年、22歳のとき、大統領選の共和党候補「ブッシュ」に対抗し、立候補した民主党ジョン・ケリー」のチームのアシスタントに採用されました。そしてスピーチ・ライター部に配属され経験を積みます。

 

2004年、上院議員に選出されたばかりのオバマ氏に合い、スピーチ・ライターとして採用されました。そして、オバマ氏に関するすべてをほぼ完璧に知りつくし、オバマ氏とは息がぴったり合い、オバマ氏と話し合い原稿を執筆します。このようにして、大統領受諾演説、大統領予備選の勝利演説、そして感動的なオバマ新大統領就任演説の原稿を作成したのです。

 

(2)37歳の大統領補佐官「ロバート・ギブス」
1971年生まれ。1992年ノースカロライナ大学在学中にビル・クリントン大統領選のボランティアとして参加。

 

その後、民主党の種々の選挙選の支援を経験し、民主党選挙対策委員長「ジョーダン」に見出され、20代で、2004年の大統領選候補の共和党ジョージ・ブッシュ」に対抗し、出馬した民主党候補「ジョン・ケリー」の報道官に抜擢されました。しかし、共和党のブッシュに敗北し、2003年11月解雇されました。

 

数か月後にオバマ氏の上院議員選に広報部長としてジョーダン氏の推薦で採用されました。をれから2年足らずでオバマ氏は大統領選に出馬、ギブスは様々な役、報道官、マネージャー、参謀そして自称、旅の用心棒としてオバマ氏と心を通わせる存在になったと言います。

 

(3)32歳のスケジュール担当官「アリッサ・マストロモナコ
1976年生まれ。バーモント大学でフランス語と日本語を学んだ後、下院議員の事務所で働き、政治に興味を持ち、ウィスコンシン大学編入政治学を学び、ジョン・ケリー上院議員のスタッフの後、オバマ氏のスタッフとなりました。アストロモナコがおぜん立てするスケジュールや物流管理は完璧で彼女の貢献なくしてオバマの勝利はなかったと称賛されました。

 

全米を飛び回る飛行機、列車、豪華な設備を備えたバスを時間どおりに運行させ、スポーツチャンネルを見ることができるテレビや有機栽培の紅茶に至るまで準備したそうです。大統領選の最中、外遊するオバマ氏のため、国の支援なしで5カ国に8チームの先遣隊を送り、準備をしたり、数回の大規模な集会を組織し、訪問客リストやオバマ氏が誰の電話にコールバックするかのリストを作成したといいます。
 
【参考】
(1)「オバマ大統領を生んだ陰の主役たち」、CURRiER Japon 3月号、Vol.053、講談社、2009.3