ちょうど2年前、初めて市民水泳大会に出場し、自分の体力・技量もわきまえずに無理をして大恥をかいて以来、水泳大会に出場することを辞めてしまった。
しかし、ひょんなことがきっかけでこんどは10kmマラソンに挑戦することにした。
2年前の2009年9月、家から近い、通い慣れた水泳クラブ「柏スイマーズ梅郷」が閉鎖になった。
そのため、約2km先のジャスコスポーツクラブに移り、それまでの1km泳ぐだけの運動からルームランナーによる2kmジョギングと重量挙げのまねごとと1km水泳を組み合わせた運動をするようになった。
しかし、3ヶ月もすると週1~2回といえどもクラブまでの自転車往復、器具、水泳の組み合わせ運動で3時間以上も費やすのはもったいない、また、ルームランナーによるジョギングも味気ない、どうせ、2km走るのであれば街の中を走ったほうがよさそうだと思い、2010年1月からクラブを往復するジョギングと水泳の組み合わせに変えた。
夏の猛暑も週1回のジョギングと水泳で乗り切り、66歳になった10月の定期健康診断では腹囲が2cm減少したが、食欲が増えたせいか体重が少し、増えてきた。定年以前、痩せ過ぎで悩んでいたことをすっかり忘れてしまっていた。
ときどき、理科大の近くの運河沿いや江戸川沿いのサイクリングロード3km~5kmをジョギングするようになり、たまに、ジョギング用のリックに文庫本を入れ、6km先のおおたかの森ショッピングセンターや柏の葉公園・柏の葉のララポートまでを約1時間かけ、ジョギングで行き、お茶を飲み1時間ほど小説を読んで電車で帰ってくるということもやりだした。
たまたま、11月の野田市の市報に2011年1月30(日)開催される第23回関宿城マラソン大会参加の募集広告が載っているのを見つけ、マイペースで走れば10kmは完走できるので、たとえビリでも、自分の走る距離と時間はどれくらいか知りたいと思うほうが勝り、12月の期限ギリギリまで迷った末、エントリーしました。
最初、梅郷から東部野田線に乗り、川間駅で降り、バスに乗り換え関宿城に行くと思い込み、川間駅に降りバス乗ろうとしたが、関宿城までの直通の民間のバスは1日2本、市営の豆バスは直通がなく、8時の受付時間までに到着できないことが分かった。
再び、川間から東部野田線に乗り、春日部に行き、伊勢崎線に乗り換え、東部動物公園駅で降り、朝日バスの「茨城県境町行き」に乗り、新町停留所で降り、1km歩き、ようやく、関宿城まで着いた。所要時間は約2時間だった。
朝8時までに関宿城に行こうとすると、南の自宅から最北の関宿までの料金は電車賃350円、バス賃470円、合計820円、所要時間が2時間もかかり、自家用車を持っていないので秋葉原(電車賃760円、所要時間1時間弱)に行くよりも料金・所要時間とも多くかかるという大変なところでした。
下見のおかげで当日6時の電車に乗り、8時前に着くことができ、受付をすませました。40歳以上一般男子は54人で私は40番目でゼッケンナンバーは1240だった。10kmは一般・高校男子45人、40歳以上一般男子54人、一般・高校女子24人、40歳以上一般女子9人の合計132名で、9時20分、一斉にスタートするそうである。
利根川沿いで風がありそうなのでシャツの上のセーターは着たままでトレーニングパンツ、ウエストバッグに財布・定期入れ・小銭入れ、老眼鏡を首にかけたランニングスタイルは野暮ったいが完走することが目的なので気にしないようにした。
それよりも荷物を置こうと大会関係者に聞いたが置き場所が準備されてなく、途方に暮れた。ほとんどの人達は車で来ており、車の中に置くかグループか家族が荷物を管理するので問題ないようだ。
参加者のグループの何人かにお願いしたが時間的な予定が合わないと断られ、スタート時間9時20分の5分前になり、泣きこむようにお願いしてようやく、ランニング同好会のグループに荷物を置かせていただくことができた。
胸をなで下ろし、出場者の最後方のスタート地点に並んだ。ところが、スタート態勢に入った2分前に隣の方からゼッケンはゴールの時、見えるように背中でなく前に付けたほうが良いと言われ、急いで、つけ直しもらった。
スタート前30秒を切ってあせったがギリギリ間に合い、スタートした。
10km完走するためには周りの選手のスピードに乗らないでマイペースを守り、最後方の集団と一緒に走りだした。2kmか3km走ったところで上位の流山南高の選手達が既に折り返しており、すれ違った。上位の選手のスピードにびっくりしながらも完走することを頭に入れ、日頃のジョギングペースで走った。
このころからオーバーペースで走った人が遅い走りになり、追い抜くことができた。これで気を良くして折り返し、そのままペースを保っていたら残り2kmの地点で8人を追い抜いていた。
残り1kmで後ろから3名の集団が近づいてきて並んだ、残り500mで私と3名の集団が一緒になって2名を追い抜いた。残り300m位で、私は少し余裕が残っていたので思い切ってスピードを上げ、3人を振り切ってゴールした。
10人を追い抜いたとは言え最後方から走っており、自信のある選手が多く出場しているので順位は54人中、40位から50位の間と思っていたが意外なことに31位だった。
私の10kmの記録は54分28秒だった。一般・40歳以上の1位の記録は36分18秒、2位36分44秒、3位40分39秒だった。
一般・40歳以上の1位の36分という記録はすごいと思ったがそれより驚いたのは一緒に走った一般・高校男子の部の1位である流山南高の学生の31分という記録でした。自分が走ってみて初めてその速さにびっくりし、あらためて箱根駅伝やマラソンの一流選手のスピードがいかにすごいことか肌で感じたしだいである。
2年前の水泳大会のような失敗はなかったものの今回は老眼鏡を紐で首からつるして走り、無くしてしまったことがうれしい気分を半減させてしまった。