日本固有の領土「北方4島」と漁船銃撃事件

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平成18年(2006)年8月16日の朝、根室沖3.7km沖の北方領土歯舞(はぼまい)諸島の貝殻島付近海域で花咲きガニ漁船「第31吉進丸」がロシアの警備艇に銃撃され、拿捕(だほ)されました。

銃撃で乗組員1人が死亡し、ほかの3人は国後(くなしり)島に拘束され、密漁の疑いで取り調べを受けています。

ロシア側は密漁であると断定していますが、もともと北方領土は日本固有の領土で今回拿捕された貝殻島海域は根室半島のすぐ目の前です。

戦後、ロシアが一方的に日本漁船を相次ぎ、拿捕したので、昭和27年(1952年)に推定危険区域として日本がつくり、その中間ラインの内側を操業自粛ラインを決めました。

平成8年(1996年)の規則改定に伴い、自粛ラインに沿った調整規則ラインとして操業許可水域をきめました。

今回はこの水域を越えて操業した疑いで銃撃・拿捕されたわけです。

日本政府は北海道の目と鼻の先にある「歯舞(はぼまい)諸島」、「色丹(しこたん)島」、「択捉(えとろふ)島」、「国後(くなしり)島」のいわゆる“北方4島”は戦後まもない頃から現在まで、日本固有の領土をロシアが不法占拠しているから返還せよと再三呼びかけ、交渉しましたが、ロシア側はかたくなに拒んでいます。

最近、花咲ガニは激減し、ロシア側ラインぎりぎりで操業することが多くなってきているそうです。

一方、花咲港にロシア漁船が水揚げした"輸入品"のカニをもってきますが。地元の業者によると量は毎日、「日本船の数倍」に上るそうです。

ロシア側にこんなにカニがいると、毎日見せつけられるとついロシア側ラインに入ってしまいかねないとも言っています。

最近は拿捕事件も少なくなり、北方領土返還問題を忘れていましたが、今回の事件で、高校時代の昭和35年代(1965年代)以降、しばらく、頻繁にロシアによる漁船拿捕事件が起こったことを思い出しました。(昭和35年以前(中学時代以前)は理解できずおぼろです。)

あらためて、戦後60年経つが、まだ解決されてない重要な問題があることを再認識しました。