2008年3月から2011年3月までの原油価格推移とガソリン価格について

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2011年1月末、チュニジアで反政府デモにより強権体制が崩壊したことに続き、エジプトでムバラク大統領の退陣を求める反体制デモが行われ、2月10日遂に辞任に追い込まれ、ムバラク政権は崩壊しました。

 

さらに、リビア、サウジ、バーレーン、イエーメンに飛び火し、反政府デモが広がりました。

 

リビアの最高指導者カダフィ大佐は長期独裁に反対する反政府デモ隊鎮圧に武力で対抗、反政府勢力が勢いをますと、外国の傭兵を使い、空爆まで行い、内戦に拡大する恐れが出ています。

 

アフリカ・中東諸国は原油産油国が多く、一連の政情不安で原油価格が上がってきました。

 

3月に入ってもリビアで武力衝突は続き、リビア原油生産量3分の1に減少、世界の原油価格はさらなる上昇を続けています。

 

今日の新聞は、レギュラーガソリン1リットル当たり前週より6.5円上昇し145.5円となった。値上がりは3週連続で、ガソリン1リットル140円台は2008年11月以来、2年4カ月ぶりになると報道しています。

 

2008年7月7日に中東産原油価格が最高値で1バーレル140.34ドル(原油1リットル当たり94.32円)になっていますが、2008年9月15日のリーマンショック後、11月には中東産原油1バーレル30ドル~40ドル(原油1リットル10~20円)に急落しています。

 

2008年7月に原油価格は最高値に達し、その2ヶ月後に原油価格が大暴落したにもかかわらず、3カ月後の11月にガソリン価格が1リットル140円台に達した理由は輸入した原油の時期によるものと思われます。

 

2011年1月11日の中東産原油価格は1バーレル92.00ドル(1リットル47.97円、為替82.90円/ドル)、
2011年2月09日の中東産原油価格は1バーレル97.05ドル(1リットル50.23円、為替82.29円/ドル)、
2011年3月9日の中東産原油価格は1バーレル107.41ドル(1リットル56.00円、為替82.90円/ドル)です。

 

上記より、概略で2011年1月11日から2月9日までの原油価格上昇率は5%で、2011年2月9日から3月9日までの原油価格上昇率は9%です。

 

3月9日現在のガソリン価格が1リットル145.5円ですが、このガソリンは2011年1月11日から2月9日までに輸入された中東原油から製造されたと仮定します。

 

すると4月には2011年2月10日から3月9日までに輸入した、さらに9%上昇した中東原油からガソリンを製造されることになります。

 

厳密には根拠はありませんが、ガソリン価格の上昇率も原油価格の上昇率も同じ9%と仮定すると4月9日のガソリン価格は1リットル当たり159円になると概略予測されます。(傾向をつかむだけです。)

 

【参考】

 

1月4日~3月9日までの中東原油価格についてEXCELのアドインの回帰分析ツールを使い、日付と原油価格予測式を作り、原油価格予測式の傾き(1日当たりの価格上昇)をガソリン価格上昇に適用しようと思いましたが、そもそも、原油価格の予測式の因子に日付を使うことや原油価格予測式の傾きをガソリン価格に使うことに根拠はなく、意味がないので途中でやめました。

 

原油価格上昇の傾向をつかむため、実績原油価格採取期間中の日付に対する実績原油価格と計算原油価格の散布図を載せるだけにとどめました。