第91回再興院展の絵画「真っ黒な空の中の月に浮かぶ龍の姿」

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9月4日、昭和44年に入社した同期の懇親会が開かれるので久しぶりに東京に出ました。

夕方まで時間があるので、駅の広告で目に付いた上野の東京都美術館で開催されている「第91回再興院展」を観にいきました。

日本画の最高峰を競う作品がずらりと並び、絵の大きさとすばらしさに圧倒されました。

近距離ではぼやけて見えますが離れると見事に絵が浮かんでくる絵画や近くで見ると精密に丹念に描いており、離れてみても写真のようにはっきり見え、かといって写真ではない、筆で描いたやわらかさが出てそのテクニックにただただ感心しました。

すばらしい作品ばかりでしたが、私が興味を持ったのは真っ黒な空を背景に絵の半分の大きさの月の中にうっすりと龍が浮かび上がっている絵です。

稚拙ではあるが私も龍の絵を何回か描いたことがあるので親近感を持ちました。

日本画の絵の具を使いどうして真っ黒な空と月と龍をこのように見事に描けるのかと作者に尊敬の念を抱きました。
作者は院展同人で何回も院展で受賞している「村上裕二」氏で「天々」という題名でした。

作者が何日も精魂こめて作製された絵画を不法に写真や絵の複写を載せることは禁じられていますので、イメージを描きました

当たり前ですが、私の絵は幼児の絵であり、月とすっぽんの差があります。

【参考】

院展について】
1898年(明治31年)岡倉天心日本美術院を結成し、活動しました。
しかし、1910年(明治38年)岡倉天心ボストン美術館に移ったため解散状態になりました。
1914(大正3年)横山大観、下村観山らが日本美術院を再興しました。
対象は日本画です。
【春の院展
毎年3月下旬から4月上旬頃、日本橋三越本店にて約2週間開催され、その後、全国10ヶ所を巡回する。秋に行われる再興院展よりも出品サイズが小さく、特に同人作家にとっては実験的な作品を発表する場として位置づけられています。

【再興院展
毎年9月上旬より東京都美術館にて約2週間開催され、その後、約1年かけて全国10ヶ所を巡回する。 規定サイズが大きく(225cm×180cm以内)ほとんどが2mサイズの作品である。

【院内の序列】
同院は出品者に序列を設けている。同人作家は毎回出品しなくてはならない
1.一般
2.研究会員
3.院友
4.特待
5.招待
6.同人