国性爺合戦「千里が竹の虎退治」にあやかり2022年寅年元旦にコロナの早期退散を祈願

f:id:yaseta:20220124064717j:plain2012年11月共産党の最高指導者「総書記」となった習近平は2018年に任期2期10年を撤廃し、国の終身最高指導者「国家主席」に就き、独裁的最高権力者となりました。

 

わたしは2021年7月1日中国共産党100年式典での習近平総書記の演説から素人見解ながら中国の夢「中華民族の偉大な復興」のモデルは明の建国や鄭和の大航海であるとし、ここから連想し、明の滅亡後、抗清復明を目指し、その後、台湾を統治した「鄭成功(ていせいこう)」についてブログに記述しました。

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1644年明の滅亡後、皇族は支配する各領地で政権を打ち立て統合し南明政権を樹立しました。そして、抗清復明を誓った鄭成功は福建の唐王から国姓「朱」を賜わり、以後、国姓爺鄭成功と呼ばれるようになりました。

 

近松門左衛門は1624年(江戸時代初期)長崎平戸で明国の海商鄭芝龍(ていしりゅう)と日本人田川マツの間に生まれた鄭成功の活躍をモデルにして書いたのが浄瑠璃国性爺合戦」でした。

(中国では爺は尊称として使われ、江戸時代「姓」を「性」と書く慣行があり、それに合わせて近松門左衛門は国性爺にしたと言われている。)

 

そして、近松門左衛門は庶民受けを狙い、混血児「鄭成功」を和(日本)でも無い、唐(唐土、もろこし、明国)でも無いという洒落を効かせ「和藤内」という日本の侍にしたようです。

 

明を裏切り、清に仕える李踏天が登場し、最後に清の皇帝を追放し、李踏天を成敗し、明を再興するという史実とは大分異なりますが日本の侍が遠い異国で活躍するという国性爺合戦人形浄瑠璃や歌舞伎で上演されるとたちまち江戸で評判になり17カ月におよぶロングラン興行を果たしました。

 

私は小学4年(1954年)の時、漫画本「国性爺合戦」を見ましたが内容も主人公の名前も忘れており、国性爺合戦という珍しい題名と虎に乗った侍が中国の宮廷内で戦う姿だけをかすかに覚えていましたが主人公が歴史上の人物「鄭成功」と結びついているなど夢にも思いませんでした。

 

14年前(2007年)実家の土蔵で見つけた明治32年発行の「明治名家古人評論」で名士「杉浦則毅」が評論した鄭成功に表現されている言葉の意味を調べていたとき、はじめて「国性爺 和藤内」のモデルが「鄭成功」であることを知りました。

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そして、漫画本「国性爺合戦」の出どころを調べてみると1953年に出版された福田三郎が描いた漫画であり、表紙は和藤内が虎に乗り宮廷内に乗り込んだ絵であることがわかりました。

そこで、裏表紙の「国性爺合戦二段目千里が竹」の「和藤内の虎退治」の絵を模倣して描き、2022年寅年1月カレンダーの絵にしました。そして、今年こそ通常の穏やかな生活を迎えることができるよう2022年元旦にコロナの早期退散を祈願してブログを更新しました。