石油化学製品の原料である「ナフサ(粗ガソリン)」は原油を石油精製装置で蒸留してできる石油製品のひとつです。
ナフサはエチレン装置の熱分解炉でスチームとともに800から1000℃で熱分解され、蒸留・分離され、エチレン、プロピレン等石油化学基礎製品となります。
これらの石油化学基礎製品は、各石油化学誘導製品を製造するための原料として使用されます。そして製造された石油化学誘導製品は多種多様な産業の最終製品の原料として使われます。
このようにエチレン装置は川上に原油の精製装置と川下に多くの製品製造装置を結び、全体として一大ネットワーク(コンビナート)を形成しています。
従って、石油をほとんど輸入に頼る日本は中東の政治不安により、原油が高騰すると多くの産業に影響を及ぼすことになります。