面白い本との出会いについて

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1月22日南図書館から電話が入り、予約した本が届いていると連絡があり、受け取りに行きました。
2005年7月、ロバード・ゴタードの小説「千尋の闇」を読んで以来、のめり込み、それから出版された年順に読んでいます。

22日に借りた本は「石に刻まれた時間」(2003.1)と「秘められた伝言」(2003.9)である。早速、読み始めました。
就寝前に読むのが癖で面白い本に出会い、佳境に入ると眠気が覚め、寝不足になることたびたびです。

ロバート・ゴタードはイギリスの作家で17~20世紀前半の歴史を背景にして起こった事件をもとにした物語を書いています。

「今ふたたびの海」(2002.9)を年末・年始にかけて読みましたのでこれについて書きます。

1720年,イギリスの経済界と政界を大混乱に陥れた、実際に起きた“南海泡沫事件”を背景に実名の人と架空の人を織り交ぜた話で、二転三転のどんでん返しのある面白い小説でした。

この小説を読んで初めて南海泡沫事件を知りましたが、「バブル崩壊」という用語もこの事件が語源だったと知りました。

1711年設立した奴隷貿易の南海会社は,実際の貿易をほとんど行わなかったのに,1720年,イングランド銀行東インド会社国債を引き受けて国民をあおり,猛烈な株式投機熱をあおった。しかし、業績もなく、投機に頼った南海会社の株価は暴落し,数千人にのぼる投機家が破滅した。政府高官の責任と不正行為が追及され,政府要人は次々失脚し,1721年,ウォルポール内閣が成立して大混乱の収拾にあたったということでした。

1月23日夜、ライブドア堀江社長らは証券取引法違反で逮捕されましたが、投資事業組合を介在させ、企業買収と株式分割を組み合わせて、さらに情報を操作し、株価を上げ、高騰した株を売り抜けるという手口は286年前の南海泡沫事件と似ているように思いました。