高校を中心としたプーチン大統領の親衛隊「ナーシ」

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ロシア下院選が12月2日行われ、プーチン大統領の与党「統一ロシア」が定員450議席の3分の2以上の315義席を獲得し、圧勝しました。

 

この結果、来年3月の大統領選でプーチンに忠誠を誓う人物を当選させる足がかりできたと読売新聞は伝えています。

 

「強いロシアの復活」を掲げるプーチン大統領の対外強硬路線はロシア国民の愛国心を高揚させました。そしてロシア国民、特に若者や新興企業家達は豊富な資源特に原油高による経済成長をもたらし、強いロシアを復活させつつあるのはプーチン大統領のリーダーシップによるものだと信じています。

 

2000年にロシア連邦大統領府につとめるワシイーリ・ヤケメンコが学生達を率いて過激なプーチン支持団体「ともに歩もう」を設立、2005年に極右青年団「ナーシ」を設立しました。

 

プーチン大統領に忠誠を誓う高校生中心の極右青年団「ナーシ」は2006年に6万人になり、今年は更に増加していると言われ、今回の下院選でナーシは街頭デモに数万人を動員したり、選挙運動を行い、統一ロシアの勝利に大きな貢献をしたそうです。

 

ナーシ総帥のヤケメンコは教室や職場で抜きんでた存在になり、将来、政治で活躍するためできるだけ多くのメンバーに大企業への派遣研修や海外の大学への留学やサマーキャンプなどを行うと語っています。

 

一方、プーチン大統領と対立する野党の極左共産党やリベラル派のヤブロコ党などはプーチン独裁に危機感を抱いていますが圧倒的多数の統一ロシアにはどうしようもないようです。

 

欧米諸国は下院選で言論や集会の自由など基本的な権利で複数の違反があり、選挙監視を拒まれた欧州安保協力機構も民主的な基準を満たしていないと批判しています。

 

(リトビネンコ殺害容疑者でイギリスから身柄引き渡し請求されているアンドレイ・ルゴボイ氏は極右政党の「自由民主党」から出馬し、当選ししている。)

 

ロシア連邦保安局の元中佐の不審死事件

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2004年に民間石油会社「ユーコス」が解体され、2005年に国営石油に吸収された件

 

「ロシア石油会社「ユコス」の破綻」
 

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シェルと日本企業のサハリン2事業の経営権を奪われた件などエネルギーの国家管理強化など市場経済主義とは程遠いロシアの制度や体制が既に各国と問題を起こしています。

 

天然ガス開発計画「サハリン2」の経営権、ロシアに渡る

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