自分で自分の首を絞めたグッドウィルとNOVA

イメージ 1

介護ビジネス業では最大手のコムソンが介護報酬を不正に請求していたことが明るみにでて、厚生労働省から新規指定・更新を禁止されるという厳しい処分を受けました。コムスンの経営姿勢に社会からも痛烈な批判を浴び、株価も急落し、信用が失墜し、事業続行が困難になり、親会社のグッドウィル・グループは介護ビジネスからの完全撤退を余儀なくされました。

 

グッドウィル・グループの会長の折口雅弘氏は1990年代前半に日商岩井時代にあの一世を風靡したディスコ「ジュリアナ東京」を企画した人でした。

 

yaseta.hateblo.jp

そして、折口氏は1999年いち早く介護ビジネスの将来性を予測し、小規模企業のコムスンに資本参加して業界トップの規模に育てあげた経営に長けた時代の寵児というべき人でした。

 

一方、語学教育ビジネスでは最大手のNOVAは中途解約時に解約者への変換額を低く抑え、しかも説明がなされていないという顧客無視の経営姿勢に対し、長期の語学コースの新規契約を6ヶ月間禁止する業務停止命令の処分を受けました。

 

1981年猿橋望氏が大阪で創業したNOVAは少人数レッスン「駅前留学」やテレビ電話による「お茶の間留学」などの商品がヒットし、2000年代には企業キャラクターの「NOVAウサギ」が登場し人気が出て、受講生が大幅に増加しました。しかし、受講生の増加に対しサービスが追いつかず、1~2年前からクレームが頻発するようになり、今回の不正商取引に発展しました。

 

コムスンの折口会長もNOVAの猿橋社長も利益を第一優先にするあまり、社内を不誠実な行為がはびこる体質にし、結局は自分で自分の首を絞めるような結果を招くことになってしまったのではないでしょうか。