鉄鋼運営ゲームで150年前の借りを返した印僑「ラクシミ・ミッタル氏」

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会社時代は一時期以外、ほとんど英語を必要としたことはなく、会社を卒業した今となって英語を使うことはないと思っていましたが、H大の客員教授スリランカから来られたKさんに世界を知るためには英語を勉強したほうが良いというアドバイスがあり、メール交換できる程度に再勉強したほうが良いかなと思うようになりました。

 

Kさんからメールアドレスを聞かれ、日本語で近況を書き込み、送ったところ日本語は文字化けするから英文で送って欲しいと言われたからです。

 

数行程度の近況を中学程度の英文で四苦八苦して書き込み送りましたが返信メールがきたのでどうやら通じたようです。

 

勉強を兼ね、短い、興味のある英文トピックを探し読んでみようと思い、図書館で週刊誌「Time」をめくっていたら「印僑の実力で築いた巨万の富」というような意味の記事が載っていましたので読み、他の資料付け加え概要を述べてみます。

 

この人は今、新日鉄など日本の鉄鋼メーカを敵対買収するという噂で関係者を震撼させている世界最大の鉄鋼メーカー「アルセロールミッタル・スチールルクセンブルグ)」の事実上のオーナーで、現在、イギリスに住む「Rakshmi Mittal」(ラクシミ・ミッタル)氏です。

 

ラクシュミ・ミッタルが正しいようです。

 

日本語キーワード「ラクシミ・ミッタル」でインターネット検索しても記事はほとんどありませんでしたが、英文キーワード「Rakshmi Mittal」で検索すると膨大な記事がでてきました。

 

(後日、日本語キーワード「ラクシュミ・ミッタル」で数十件検索されましたが、企業関係がほとんどでした。)

 

Kさんのアドバイスがこんなに早く現実に現れ、びっくりするとともに、なるほどと思いました。

 

彼は1950年インドで祖父の代から種々の製造会社を経営するという実業家の家に生まれ、父から鉄鋼メーカーを引き継ぎ、共産圏、東南アジア、南アメリカなど立ち行かなくなった鉄鋼メーカーを買収し、再建して企業を大きくして、56歳の2006年、アルセロールを買収して世界一の鉄鋼メーカーになりました。

 

覚醒の巨象「インド」 
2006年の世界長者番付第5位で資産2兆7700億円です。ちなみにに第1位はマイクロソフトビルゲイツで5兆3000億円です。

 

日本では「ラクシュミ・ミッタル」氏はルクセンブルグアルセロール買収があった今年から話題になりましたが、イギリスはじめヨーロッパでは数年前から経済ニュースだけでなく、イギリス労働党への献金疑惑、世界記録に残る豪邸購入、超豪華な娘の結婚式など数年前から話題になっていました。

 

特に、2004年に6400平方メートル(80m×80m)の土地に建つケンジントン宮殿を140億円(128百万ドル)で購入しましたが、これまでのダイアナ妃の宮殿購入の112億円(101.6百万ドル)を超える世界記録だったそうです。

 

宮殿の内部は世界遺産になったインドのタージ・マハルを模倣し、総大理石造りにして、高価な絵画や彫刻を飾り、その豪華絢爛さとさらにオーナーが移民のインド人と知ってイギリス人もびっくりしたということです。

 

150年前、極東の国インドが自分の国を運営できなく、代わりにイギリスを始めとするヨーロッパの国が運営しました。そして、現在、世界の鉄鋼会社の運営ゲームにおいて極東の国インドの成金ミッタルがイギリスだけでなくヨーロッパを打ち負かし、完全な勝利を収めたと、やっかみを込めて報じられたということです。