中国の神話に登場する神様「三皇」

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先日、実家に帰ったとき、明治時代の中頃の本と思われる「漢人物」という人物像が描かれている本を見つけました。

三皇と書かれた最初のページに、農業の神様であり、薬の神様である“神農(しんのう)“が描かれております。
神農は知っていますが、伏羲(ふつぎ)と黄帝(こうてい)は知らなく、どんな神様なのか興味がわいてきました。

インターネットのフリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』で調べ、概略まとめてみました。

三皇は中国の神話の中に登場する神ですが、三皇に入る神は以下の5つの説がありました。

1.天皇地皇人皇という説(前漢司馬遷史記』秦始皇本紀)
司馬遷史記の中で、三つの神を三皇とし、五人の聖人を五帝とし、三皇五帝として記録しました。
黄帝・顓頊・嚳・堯・舜(史記の五帝本紀)
2.伏羲・女媧・神農という説
(司馬貞が補った『史記』の三皇本紀「補三皇本紀または補史記という」および(『風俗通』皇覇篇)
3.燧人・伏羲・神農 という説(『礼緯含文嘉』)
4.伏羲・神農・祝融 と言う説(後漢・班固『白虎通』号篇)
5.伏羲・神農・黄帝と言う説(西晋・皇甫謐『帝王世紀』)

最初に表れるのは天皇地皇人皇という天地人三才に由来する抽象的な存在でありましたが、後には人類に文明をもたらした文化英雄が名を連ねるようになりました。そして、半獣半神の姿をした神として描かれています。

手元にある「漢人物」の三皇は5番目の説の伏羲・神農・黄帝でした。

【伏羲】(ふつぎ または ふくぎ)
中国神話に登場する神。兄妹または夫婦と目される女媧と同様に、蛇身人首の姿で描かれる。
易をはじめとして多くのものの発明者とされており、文化の創始者ともいわれています。
周易』繋辞下伝に天地のことわりを見極め、理解し易の八卦を発明し、縄を結んで記録とすることを発明した。

また漢代に班固が編纂した「白虎通義」によると、家畜飼育・調理法・漁撈法・狩り・鉄製を含む武器の製造を開発し、婚姻の制度を定めたとある。

【神農】(しんのう)
人間の身体に牛の頭を持っていたとされる。また炎を司る神。
鋤を使って農耕することを人間に教えたことから神農と呼ばれ、火徳(五行思想による5つの天性のひとつ)をもって王となったことから炎帝と呼ばれるという。

腹が透けており、地面に生えている全ての植物について、毒があるかないか、どんな味がするかを、実際に自分で舐めてみて調べたといわれており、このために薬の最初の発見者(薬祖)・医学の祖ともいわれている。

yaseta.hateblo.jp

黄帝】(こうてい)
神話伝説上の聖人で、三皇五帝説では三皇の治世を継ぎ、中国を統治した五帝の最初の帝であるとされる。
中国を統治した最初の神話上の聖人
彼以降の4人の五帝と、夏、殷、周、秦の始祖を初め数多くの諸侯が黄帝の子孫であるとされる

秦の始皇帝は自分がこの三皇五帝より尊い存在であると言う考えから皇帝と言う言葉を造語し、自分に対する呼び名として使わせた。以降、中国の支配者は皇帝を名乗ることになる。

この「漢人物」の本の中には三皇を含め、聖人、賢人、仙人、仏など神話・伝説の人物、実在の人物約120名の絵が載っております。しかし、知らない人物が半分以上もおり、解説がないのでわかりません。
いつか、また調べたいと思います。