蔭位制(おんいせい)を組み込んだ日本独自の官位相当制について

官位相当表 1/2

官位相当表 2/2

飛鳥時代の終わり頃、藤原不比等を中心とするグループが律令編纂にあたり、考慮したのが貴族階級の血統と権威を維持し、政治支配の基盤を維持することでした。貴族の地位の維持について規定したのが蔭位制でした。
*蔭位制:五位以上の親や祖父の官位により、子や孫が自動的に位階を与える制度
この蔭位制を唐の官位制に組み込んで策定したのが日本独自の「官位相当制」でした。

平安時代中期の官位相当制について上軸(X軸)の位階(官位)に対し、右軸(Y軸)の官司(官庁)と対応する官職を配置した表「官位相当表」を掲載しました。
*官司(官庁):官、省、職(しき)、寮、司、監(げん)、署(しゅ)、府

【参考】
1.「平安貴族の仕事と昇進」 井上幸治 (株)吉川弘文館 2023.6.20
2.「紫式部藤原道長 歴史街道」 村田共哉/編 PHP研究所 2024.2月号
3.「官職要解 講談社学術文庫」 和田英松 講談社 1983.11
4.「平安大事典」 倉田実/編 朝日新聞出版 2015.4
5.「日本歴史大系 3」 井上 光貞/[ほか]編 山川出版社 1995.11
6.「官位相当制」 Wikipedia