薬師寺外で史上初めて公開された日光・月光菩薩

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4月29日、上野公園にある東京国立博物館で開催されている“平城遷都1300年記念「国宝 薬師寺展」”を見に行きました。

 

薬師寺金堂の日光・月光菩薩立像は日本仏教彫刻の最高傑作と言われており、薬師寺外では史上初めての公開ということで話題になっていました。

 

また、前日の4月28日夜10時、NHKで「日光・月光菩薩はじめての二人旅~薬師寺1300年の祈り~」という番組があり、そして、4月29日は昭和の日の祭日でしたので、観客が多く、夕方16時頃になっても入場制限があり、20分待たされました。

 

ようやく、日光・月光菩薩を見ることができました。前日、NHKテレビで日光・月光菩薩立像をみましたが直に見る場合となにかが違いました。

 

日光・月光菩薩は3メートルを超える銅像でした。その黒光りした均整のとれた体は1300年という途方もない長い年月を越してきたとは思えないほど新鮮でした。

 

そのたたずまいに畏敬の念を覚えると同時に、穏やかな顔に安らぎを感じました。

 

【メモ】
薬師寺は、大和時代天武天皇が皇后(後の持統天皇)の病気平癒を願って680年に創建を発願し、文武天皇の時代の698年10月に完成しました。710年の奈良時代、平城遷都にともない、718年平城京に移されました。

 

薬師寺は南門、中門、回廊、大講堂、東塔、西塔、東院堂などから成っていましたが、平安時代中期(973年)の火災と室町時代後期(1528年)戦火で焼失し、奈良時代の建物は東塔だけ残りました。

 

1960年代以降、高田好胤(たかだこういん)が中心となって写経勧進による「白鳳伽藍復興事業」が進められ、1976年に金堂が再建され、その後、西塔、中門、回廊、大講堂などが再建され、当時の七堂伽藍を復興しました。

 

金堂には薬師三尊像として薬師如来を中心に向って左に月光菩薩、右に日光菩薩が安置されています。

 

大和時代
694年12月 藤原京遷都(奈良県橿原市
698年10月 薬師寺完成
奈良時代
710年 3月 平城京遷都(奈良県奈良市
718年    薬師寺平城京に移転
747年3月  新薬師寺建立

 

薬師寺本堂の薬師如来坐像の守護神「十二神将

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【参考】
(1)「平城遷都1300年記念 国宝 薬師寺展」パンフレット、東京国立博物館、2008.3.25
(2)「ニュービジュアル版 新詳日本史図説」、浜島書店、1998.2.5
(3)「薬師寺」フリー百科事典「ウィキペディアWikipedia)」