巨大西側メディアCNNやBBCに挑戦する中東AJE(アルジャジーラ・イングリッシュ)

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12月27日の読売新聞に中東メディア初の24時間ニュース「アルジャジーラ・イングリッシュ(AJE)」が11月15日に放送開始になり、1ヶ月過ぎたが、徐々、に国際メディアとして存在感を増していると伝えていました。

 

アルジャジーラは2001年9月11日に起きたアメリカ同時多発テロ事件(通称9.11)のあと、オサマ・ビン・ラディンのメッセージの映像を独占放映したり、アフガニスタン国内から戦争実況を中継したりして一躍、世界にその名を知らしめた中東のカタールの首都ドーハにある放送局です。

 

これまで、世界に向けて発信しているニュースはアメリカのCNNやイギリスのBBCなど西側に視点を置いたものがほとんどでしたから、「アルジャジーラ・イングリッシュ(AJE)」は中東に視点を置いた国際ニュース放送として中東諸国だけでなく、他の国々からも注目を浴びています。

 

歴史と実績がある巨大な先進国のCNNやBBCに設立1996年の人口わずか84万人の小国カタールのAJEが挑戦してきたのです。

 

カタールのドーハ局、AJEはワシントン局、ロンドン局、マレーシアのクアラルンプール局の4つがあり、アラブ系キャスターもいるが、非アラブ系スタッフも相当いるそうです。

 

ニュースリポーターで活躍してきたアメリカのジャーナリスト「デイヴ・マラシュ氏」が11月15日から始まるAJEに入り、ニュースのアンカーマンとして出演することに対し、アメリカ国内から賛否両論が起っていました。

 

アルジャジーラは反米姿勢が強いとアメリカ国内では不審の目で見られており、アメリカケーブルテレビ局はAJEとの放送契約を断わっているそうです。

 

デイヴ・マラシュ氏はこう言っています。「アルジャジーラが登場するまで、アラブのメディアは、ほとんど各国政府の管理下にあったため、政府批判ができなかった。アルジャジーラはそこをはじめて突破したのです。

 

アメリカやイスラエルへの憎しみを煽るような発言も中にはあるが、中東ではイスラエルを憎む気持ちが根強いことを知らなければならないのです。

 

もし、これを報道しなければ、アルジャジーラの視聴者は「自由な言論が行われていないと感じ、失望するに違いのです。」

 

まさに、中東の視点にたった報道です。やはりいままでのような西側の視点に立った報道だけしかないのは片手落ちのような気がしてきました。

 

ただし、アルジャジーラのスポンサーはカタールの首長になっており、AJEも完全に独立していないことがアメリカでは不審視されている原因のひとつであるようです。

 

信頼をえるためには、首長からの運営資金の提供を断わり、独立しなければならないと思いました。