物理学3人と化学1人の日本人研究者がノーベル賞を受賞

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昨日、2008年10月8日の朝刊の第一面に日本人研究者3人がノーベル物理学賞を受賞、そして、今日、9日の朝刊の第一面に日本人研究者1人がノーベル化学賞を受賞したと載りました。

 

ノーベル物理学賞を受賞したのは南部陽一郎(米シカゴ大学名誉教授87歳)氏と小林誠高エネルギー加速器研究機構名誉教授64歳)氏と益川敏英京都大学名誉教授68歳)氏の3人の方々です。

 

受賞理由の研究内容は南部氏が「素粒子物理学と核物理学における自発的対称性破れの発見」と小林・益川氏が「クォークの世代数を予言する対称性の破れの起源の発見」と宇宙誕生の謎を解き明かす手掛かりの一つになるとのことですが全く理解ができません。

 

また、下村氏は「緑色蛍光たんぱく質の発見と開発」という業績ですがさらに応用、実用化に寄与した2人のアメリカの研究者とともに共同受賞ということでした。

 

この研究内容はオワンクラゲから発光物質を抽出し、他の生物の細胞に組み込み発光させることにより、病気の解明に貢献できるというものだそうです。

 

テレビでは初期のがん細胞にこの発光物質を組み込み発光させることにより、がんを特定でき治療に効果を挙げていると解説していましたので下村氏の研究内容は少し理解できました。

 

詳しい研究内容は分からずとも世界が認めるノーベル賞を受賞したということで4人の方々の業績がいかに偉大かということは誰でも納得でき、近頃にない快挙として日本中が喜びにわいています。

 

【クラゲに因んだ話】
2005年(平成17年)に山形県鶴岡市にある加茂水族館で20種類以上のクラゲを常設展示し、これまで17種の展示を越え世界一になったという話が日本経済新聞の文化欄に載りました。

 

1990年代は日本の水族館や動物園は入場者が減少し、経営不振が続き、閉鎖や縮小が相次ぎました。

 

加茂水族館も経営不振で市から第3セクターに移り、山形大学農学部卒の村上龍男氏が館長に就任し、立て直しを図りました。入場者増加のための目玉として浮かんだのがクラゲだったそうです。

 

水槽を工夫し、きれいにみえるようにした20種類以上のくらげがふわふわ漂う姿が人気を呼び、入場者が増え、2002年には鶴岡市が買い戻し経営も安定してきたそうです。

 

2006年にえちぜんクラゲが第発生し、いっそのこと食ってしまえと村上館長はクラゲ定食を作り売り出しました。

 

えちぜんクラゲで貝を巻いた「クラゲ春巻き」、クラゲ粒入りかまぼこのみそ汁、クラゲ入りゼリーなどがついて750円だそうです。ほかにもクラゲアイス、クラゲあんみつ、クラゲあんかけかぼちゃ、クラゲまんじゅう、クラゲようかんがあるそうです。

 

クラゲレストランの人気は上々だそうです。クラゲが目玉の加茂水族館は1997年9万人だったのが2005には17万人を突破したそうです。

 

これまで厄介もののクラゲも今後は食糧として利用するようになれば一石二鳥になりますが量的に増加させるかが課題と思われます。

 

【参考】
(1)「ノーベル賞日本人3氏」、読売新聞、2008年10月8日
(2)「ノーベル化学賞下村氏」、読売新聞、2008年10月9日
(3)「クラゲ水族館世界一浮上」、村上龍男、山形県鶴岡市立加茂水族館日本経済新聞文化欄、2005年11月2日
(4)「厄介者は食っちまおう」、北海道新聞(夕刊)、2006年11月4日