景気回復しているといわれても実感がわかない平成景気

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8月29日、総務省厚生労働省が発表したところによると、7月の完全失業率は4.1%で前月比0.1改善し、有効求人倍率は1.09倍で0.01ポイント上回り、4ヶ月連続して上昇したと伝えていました。

そして、政府は物価が持続的に下落する状況いわゆるデフレを脱却したと判断して9月11日に宣言するそうです。

2002年から景気回復は4年7ヶ月続いており、このまま11月まで続くと、1965年~1970年の「いざなぎ景気」4年9ヶ月を越すそうです。

yaseta.hateblo.jp企業は徹底した経費削減や不採算部門切捨て黒字企業が増えており、全体として景気回復が4年以上続いているそうですが、その恩恵は一般庶民に到達せず、生活に余裕がでてきたという実感はわきません。

統計をよくみると一桁以下の0.1~0.01の数値のプラスで景気回復していると言っており、景気不景気の判断ラインの離陸高度を数年間も飛行しているだけで巡航高度まで上昇できていないのが現状と思われます。

現在、石油価格が高騰しており、産業部門や消費部門の物価に値上げが始まっていますし、11月以前に失速するするのではと心配です。

いざなぎ景気の1965年~1970年(昭和40年~45年)は企業の業績も上向きで大量に人を採用しましたので、私も恩恵に預かり、1969年に入社しましたが、会社はあまり多く採り過ぎ、数年後の不況の年の採用者とのアンバランスが目立つほどでした。

なお、神武景気は1955年~1956年(昭和30年~31年)景気の好況で有史以来の好景気と言うことで名づけられました。

岩戸景気は1958年~1960年末(昭和33年~32年末)の42ヶ月続いた戦後日本の長期景気拡大期で国民所得倍増計画が決定されるなど,戦後の高度成長の始まりを代表する景気でした。

いざなぎ景気は1965年~1970年(昭和40年~45年)続いた消費主導型の大型好景気のことで、これに先立つ神武景気岩戸景気を上回る長期間の好況であったため、岩戸神話をさらにさかのぼる国造り神話から名づけられたということでした。
1968年:GNP世界第2位
1969年:東名高速が開通。アポロ11号月面着陸
1970年:大阪万博

今日の成熟した日本経済にこのような日本神話が登場してくるほどの好景気を望むのは無理で、そこそこの生活水準を保ち、心の豊かさ、文化水準を高める方向に行こうという気運が感じられます。