十句観音経について

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昨年8月、実家の山形県小国町の実家に帰り、お盆の前に仏壇の掃除したときに、米沢で日本画を教えているKKさんからいただいた額縁の花の絵の中に十句観音経と書かれたお経がありました。

米沢のKKさんの家に寄ってお聞きしたところ、十句観音経は短かいが“れっき“としたお経でこれを3回唱えると観音経や般若心経などの長いお経をあげるのと同じ効果があるそうです。

これまで、気がつきませんでしたが、実家の仏壇は釈迦如来像ですが、十三の仏さまを祭ってあり、観音菩薩もありますのでこの十句観音経をあげても有効であることが最近、わかりました。

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私たち家族が、仏壇を拝むときにこの絵の十句観音経を覚えて、唱えられるようにあげたものだということでした。
KKさんの亡くなったご主人の実家がお寺だったのでKKさんの子供たちも小さい頃から唱えていたそうです。

ただ、この十句観音経が一般的になるとお寺によってはお経のありがたみが薄れてくるので積極的には教えないと聞きましたので、外部の人には言わずに、自分の日記の裏表紙に書き込み、メモは財布の中にいれ、時々唱えるようにしていました。

先日、仏さまのことを調べていたら、心の平安を保ったり、ボケ防止対策のひとつとして写経が静かなブームになっており、お寺の「写経会(しゃきょうえ)」に来る人が増えているということでした。

最近では、インターネット写経が出現し、お寺のホームページや仏具の電子ショッピングサイトで、お経をダウンロードして写経できるようです。

ところが、インターネット写経の中に十句観音経を無料でダウンロードできるのもあり、かなり利用されていることを知り、私も黙っている必要がないと思うようになりました。

そこで、十句観音経を記述します。治る見込みがない重病人が、このお経を千回唱えたら、奇跡的に回復したという言い伝えから【延命十句観音経(えんめいじっくかんのんぎょう)】とも呼ばれるそうです。

【延命十句観音経】
観世音      かんぜーおん
南無佛      なーむーぶつ
與佛有因     よーぶつうーいん
與佛有縁     よーぶつうーえん
佛法僧縁     ぶっぽうそうえん
常楽我浄     じょうらくがーじょう
朝念観世音    ちょうねんかんぜーおん
暮念観世音    ぼーねんかんぜーおん
念念従心起    ねんねんじゅうしんき
念念不離心    ねんねんふーりーしん

浅草にある念珠堂の電子ショッピングサイトにある【延命十句観音経】の解説です。

【延命十句観音経の解説】
観音様。
私は観音様を信じ観音様にすべてをおまかせします。
私は仏にさせていただく因と縁をいただいております。
仏の教えを信じまた教えをもとめていく人々と
めぐりあえるおかげで、
常・楽・我・浄の観音様の四徳が私の
身にいただけますように。
わたしは、朝な朝な、夕べ夕べに観世音を念じます。
この一念は私の心からではなく、
私の心中に秘められている
仏の心の願いでございます。

【観世音菩薩浄楽我浄の四徳】
【常徳】 : 無常の世の中を生きていくのに無常を大切にしていくとやがては
       不安のなくなる平常心が具わる。

【楽徳】 : 苦の世の中を生きるには、苦をよく噛みしめていくと苦からいろいろ
       教わり苦が苦痛でなくなる。

【我徳】 : 自分ひとりの力で生きるのではないさまざまな縁に助けられ支え
       られて生かされ、
       また、他を生かしていくと言う自利他利のはたらき。

【浄徳】 : 苦だ、楽だと分け隔てをしない。
        浄だ不浄だと選り好みをしない平等の智慧と慈悲