7日毎移動平均の折れ線グラフの値は東京都の新規陽性者数(週平均)と同じです。
日本が新型コロナウイルス感染を乗り越え、社会・経済活動を全面再開できるかどうかは東京都のコロナ抑え込みの如何にかかっています。
東京都は4月7日政府の緊急事態宣言受け、政府の自粛要請を実施してきました。
そして、感染速度がピークに達し、減少に転じた4月中頃、第2波を見据えて検査・医療体制の整備を進めながら生活と経済社会活動の自粛を段階的に緩和・再開する流れと手順を表した「東京ロードマップ」を独自に設定しました。
基本的な考え方は感染拡大を抑えながらコロナとともに(ウィズ・コロナ)生活と経済社会活動を両立させ回復を図ることです。
そのため、7つの評価項目とくにその中の3つの評価項目のモニタリング指標を勘案しながら段階的に緩和し、もし、感染拡大のきざしがあれば「東京アラート」を発動し、注意要請する。場合により、生活と経済社会活動を再度自粛・休業を要請するとしています。
日本と東京都の感染者状況と生活・社会・経済活動に向けての自粛解除の状況を記述します。
超概略予測
途中経過
2020年6月12日の状況
【感染者状況と緊急事態全面解除の予測と実績の対比】
(1).実績:4月7日(金) 東京他6府県に緊急事態を宣言
実績:4月7日(金)「東京ロードマップ・ステップ0」実施
(2).実績:4月16日(金) 緊急事態を全国に拡大
(3).定常的に100人以下を切る日
予測:(3月25日)~5月10日
実績:5月 7日
(4).実績:増加兆しがあり、5月4日(月) 緊急事態を5月末まで延長
(5).定常的に20人以下を切る日
予測:5月11日~5月31日
実績:5月15日 全国計30人~50人
実績:5月15日 東京計10人~20人
(6).実績:5月14日(木) 39県 緊急事態を解除
(7).実績:5月21日(木) 関西2府1県 緊急事態を解除
(8).実績:5月26日(火) 首都圏1都3県、北海道 緊急事態を解除
日本の緊急事態が全面解除(外出自粛解除や社会経済活動の段階的再開)
(9).日本の緊急事態の全面解除
予測:5月31日 実績:5月26日
実績:5月26日「東京ロードマップ・ステップ1」移行
(10).定常的に10人以下を切る日
予測:6月 1日~6月15日
実績:6月5日~ 全国計40人前後で推移
*
実績:5月21日~28日 東京計10人以下
実績:5月29日~6月8日東京計10人~20人増加傾向
実績:6月 1日「東京ロードマップ・ステップ2」移行
実績:2020年6月2日 東京モニタリング指標
2つオーバーで6月 2日「東京アラート」発動
1.新規陽性者数(週平均) → 16.3(20人未満)
(1日感染者数の7日間移動平均と同値)
2.感染経路不明率(週平均) → 50%(50%未満)
3.陽性者増加比(前週との比率) → 2.15(1未満:減少傾向を表す)
*
実績:6月5日~ 全国計40人前後で推移
実績:6月9日~ 東京計20人未満(6月12日 実績25人)
*
実績:2020年6月12日 東京モニタリング指標
3つクリアで6月12日「東京アラート」解除
実績:6月12日「東京ロードマップ・ステップ3」移行
1.新規陽性者数(週平均) → 17.9(20人未満)
2.感染経路不明率(週平均) → 48%(50%未満)
3.陽性者増加比(前週との比率) → 0.98(1未満:減少傾向を表す)
(11).社会・経済活動の全面解除
予測:6月15日 実績:経過観察
【参考】
1.東京ロードマップ
(1).ステップ0
4月7日の政府の緊急事態宣言時の要請をステップ0
*8割程度の接触機会の低減を目指した外出制限
*クラスター発生暦のある施設の利用自粛
*他見への移動の自粛
(2).ステップ1
5月26日政府の緊急事態宣言全面解除を受け、東京都はステップ1に入った。
*文化的・健康的な生活を維持する上で必要性の高い施設の緩和
*飲食店等の営業時間の一部緩和(夜10時まで)
*50人までのイベント開催可能
*学校は休校
(3).ステップ2
6月1日よりステップ2に移行しました。しかし、6月2日に東京アラート発令
しかし、社会・経済活動や外出が再度制限されることはなく、都庁やレインボウ
ブリッジを赤く照明し、警戒を促すにとどまりました。
*クラスター発生暦がなく、3密が重なりにくい施設の緩和
*飲食店等の営業時間の一部緩和(夜10時まで)
*100人までのイベント開催可能
*学校再開
(4).ステップ3
6月12日東京アラート解除とともにステップ3に入った
*クラスター発生暦があるか、またはリスクの高い施設を除き入場制限等を前提
として全ての施設を緩和
*飲食店等の営業時間の一部緩和(夜12時まで)
*1000人までのイベント開催可能
(5).ステップ3以後
*適切な感染予防策を講じた上で、全ての施設について緩和
2.7つの評価項目
ロードマップや東京アラートは以下の7項目の実績を総合的に判断してなされる。
(1).「新規陽性者数」
(2).「新規陽性者における接触不明率」
(3).「週単位の陽性者増加比」
(4).「重症患者数」
(5).「入院患者数」
(6).「PCR検査の陽性者数」
(7).「受診相談窓口における相談件数」
3.3つのモニタリング指標
特に以下の3項目が感染状況をモニタリングする指標になっています。
(1).新規陽性者数(週平均)
休業緩和の目安:20人未満
休業再要請の目安:50人以上
(2).感染経路不明率(週平均)
休業緩和の目安:50%未満
休業再要請の目安:50%以上
(3).陽性者増加比(前週との比率)
休業緩和の目安:1未満(減少傾向)
休業再要請の目安:2以上(増加傾向)