2021年9月3日時点の各国コロナ感染動向とコロナ被害が大きい国

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表1.コロナ被害者の多い国

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表2.コロナ感染者とワクチン接種率

.表1.2020年1月~2021年93日でコロナ被害者数の多い国

(1)被害者総数(死亡者総数)が多い国

  ①.アメリカ 643,669人 ②.ブラジル 581,914人 ③.インド 439,529人 

  ④.メキシコ 261,496人 ⑤.ペルー 198,364人

(2)1万人当たりの被害者数(死亡者数)

  ①. ペルー 60.110人 ②.インド 31.850人  ③.ブラジル 27.371人 

  ④.メキシコ 20.752人  ⑤.イタリア 21.380人 ⑥.アメリカ 19.446人

中国、韓国は被害が圧倒的に少なく、現在のところ感染は抑制されています。

日本はワクチン未接種開始の50代以下の人を中心にデルタ株の影響で7月から感染者や死亡者急拡大しており、欧米諸国と比較して被害者数は少ないですが、50代以下のワクチン接種が進むまで社会活動制限解除は数カ月先となると思われます。

 

.表2. 各国の半月平均の1日感染者数とワクチン接種率

 

.世界の主な国の感染状況の超概略

ワクチン接種率が高い欧州連合(EU)およびアメリカは死亡者・重症化リスクは低いとして社会活動制限を全廃しています。

 

2021年8月31日時点でEUのウルズラ・フォンデアライエン欧州委員長はEU内の成人70%が新型コロナウイルスワクチンの接種を完了したと発表しました。

デルタ株の影響で感染者が増えている中、ワクチン接種のペースが停滞していることに懸念を示しています。

(EUでもブルガリア接種率20%、ルーマニア31.9%、スロバキア49%、ポーランド58.1%と低く格差があるようです。)

 

イギリス 6月後半からデルタ株による感染者が増加していましたが接種率が60%を越えた7月19日に制限措置をほぼ全廃しました。

7月に開催された野外フェステバルでデルタ株により1000人以上がコロナに感染にしました。

イギリス政府は実験イベントの一つとして「ラティチュード・フェスティバル」を7月21~24日の開催し、期間中、1日当たり約3万7000人が訪れました。

観客は全員、ワクチン接種を完了しているか、検査での陰性証明が必要という条件付でした。イギリス政府はイベントの開催時期に619人がコロナに感染したと発表しました。

 

ドイツはコロナ感染者数が再び増加傾向にあり,感染を引き続き押さえ込むためには,ワクチン接種が重要であるとして,ドイツ政府は以下の措置を発表しました。

2021年8月10日から8月23日まで

1.ワクチン接種者(geimpfte=英vaccinated)

2.感染からの回復者(genesene=英recovered)

3.コロナ検査実施者(getestete=英tested,抗原検査24時間以内又はPCR検査48時間以内)

の「3Gルール」を導入する。

病院や介護施設等,レストランの屋内,屋内でのイベントや祝い事,身体的接触を伴う各種サービスの利用,屋内でのスポーツ,宿泊にあたっては,ワクチン接種者,感染からの回復者またはコロナ検査実施者(3Gルール)のみの立ち入りが可能。この新たなルールは原則として6歳以上のすべての者に適用される。

 

スウェーデン  ロックダウンせず独自路線で飲食店の営業時間短縮や施設の利用制限を実施してきた。7月1日に飲食店・施設の制限解除、スポーツイベントも上弦3000人の有観客開催を許可しています。

 

イスラエル 2月~6月中旬 段階的に制限解除、7月前半に1日感染者754人とデルタ株の影響で3月以来最高となるも軽い抑制を実施しながらコロナと共存する方式を取っています。

 

韓国 7月中旬 東アジア最初にコロナ抑制に成功しました。しかし、ワクチンを接種率26%と低く、デルタ株の影響で感染流行に直面しており、制限措置の実施と緩和を適宜繰り返しながら、ワクチン接種を急いでいるのが現状です。

 

アメリ

ワクチン接種率の高いカリフォルニア州ニューヨーク州などは6月ほぼすべての制限を解除しました。

アメリカ全体では数週間で新規感染者は倍増しているものの、ピーク時だった1月の1日感染者数の10分の1以下にとどまっています。

しかし、ワクチン接種率の低い州ではデルタ株の影響で感染増加が続いています。

感染者も増加し、死者数もじわじわと増えつつあるが増大している感染者と死亡者の大部分はワクチン未接種の人であると伝えています。

自由・民主主義が行き過ぎ、極端に走る人が大統領になったことを考えるとアメリカ国民の中で自由・民主を楯に取り、極端な主張や行動を起こす人が現れてもおかしくはありません。

わずかなリスクを楯に取り、ワクチン反対運動を推進する活動家や団体の偏った情報や意見がソーシャルメディアネットワーク(SNS)を通じて拡散され、予防接種への躊躇や不安感を煽って、ワクチン接種停滞の原因のひとつになっているとNewsWeekは伝えています。

 

インド政府が6月と7月(ワクチン接種率15~25%)に調査した主要8州で70%以上の人に抗体が確認されたことがわかりました。そしてインド政府専門家会議メンバーのアミット・ダット医師はインド全体で抗体保有率が70%で“集団免疫”が獲得したと発表しました。

事実、7月以降、新規感染者数に増減はなくほぼ一定です。

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図1.米印等累積感染者数推移グラフ

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図2.米印等1日感染者数推移グラフ

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図3.日本スイス1日感染者数推移グラフ

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図4.英仏独等1日感染者数推移グラフ

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図5.米印等1日死亡者数推移グラフ

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図6.日本スイス等1日死亡者数推移グラフ

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図7.英仏独等1日死亡者数推移グラフ

【参考】

(1)「EUの成人7割がコロナ接種完了」、EU-AFP BB News、2021.9.1

(2)「英で野外フェス参加者1000人が後に陽性」、BBC、2021.8.25

(3)「3Gルール導入」、ドイツニュースダイジェスト、2021.8.11

(4)「ワクチン反対の投稿をやめた女性の告白」、Newsweek、2021.9.3

(5)「ワクチン反対情報の拡散追跡について」、Newsweek、2020.5.19

(6)「感染激減インドから日本へ」、テレ朝News、2021.8.22