2022年1月から8月までの日米新型コロナウイルス感染・死亡比較

日米コロナ感染率比較表

日米コロナ死亡率比較表

【日本の新型コロナウイルス変異株の感染流行の時期(概略)】

20217月~202110月:デルタ株

20221月~2022  3月:オミクロン株BA.1

20223月~2022  6月:オミクロン株BA.2BA.2.5

2022 6月~2022  8月:オミクロン株BA.5

オミクロン株BA.5の流行は減少しながら9月に入っても続行中

アメリカの流行は日本のそれより半月から1か月早い)

 

20221月から8月までの日米コロナ感染・死亡比較】

(1)アメリ

アメリカは202112月から20222月にわたりの新型コロナウイルスは変異株「オミクロン株BA.1」より感染が急増し、3回目ワクチン接種対応の遅れなどで「渡航を推薦しない高リスクを持つ国」としての「レベル3の179216人」(10万人当り101人以上)そして「半月平均1日感染者数70万人」を越える感染者を出しました。

 

渡航警戒レベルは CDC(米疾病対策センター)が定期的に公表するコロナ感染者の多さなどで渡航に警戒の勧告を行う一つの基準です。

 

アメリカの2022115日の「累積感染者数は6,492万人(国民感染率 19.79%)、10万人当り216人と最高値(半月平均)を出しました。

 

アメリカでは20211215日の段階で「人口に対する累積感染者数(国民感染率)」は15.23%に達しているのに対し、日本は国民感染率1.37%でした。

アメリカは「人口約3億人のうち5,023万人」が既に感染しており、日本は「人口約1億人うちの173万人」が感染していました。

 

結果、2021年12月後半から20222月前半までの2カ月間でオミクロン株BA.1によりアメリカは2,769万人」の感染者を出しました。

2022年1月後半から2022年3月前半までの2カ月間でオミクロン株BA.1より日本は「225万人」の感染者を出しました。

アメリカは人口約3億人なので1億人当りの感染者は923万人ですが日本は人口約1億人に対し225万人なのでアメリカの感染者は日本の4.1倍 でした。

 

20221月前半から20222月後半までの2カ月間でオミクロン株BA.1よりアメリカは死亡者を124,200人出しました。

2022年2月前半から2022年3月後半までの2カ月間でオミクロン株BA.1より日本は 死亡者を9,250人出しました。

アメリカは約1億人当りの死亡者は41,400人ですが日本は人口約1億人に対し9,250人なのでアメリカの死亡者は日本の約4.5倍でした。

 

オミクロン株BA.1により感染者も死亡者もアメリカは日本のおおよそ4倍の被害を受けました。

 

その後、流行したオミクロン株BA.2BA.2.5BA.5に対してアメリカは3回目、4回目のワクチン接種や集団免疫(感染率324%~829%を集団感染獲得に近いと筆者の独自判断)により、感染増加を低く抑えることができ、「2月後半から8月後半までアメリカ」は安全に近い「渡航警戒レベル1の10人から40人」(10万人当り50人未満)を維持して現在に至っています。

 

yaseta.hateblo.jp

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(2)日本

日本は20221月から3月にわたりアメリカと同様に新型コロナウイルスの変異株であるオミクロン株BA.1が流行、アメリカの「渡航警戒レベル3の179人~216人」(10万人当り101人以上)まではいかないが、3回目ワクチン接種の遅れなどで、「渡航警戒レベル6069人」(10万人当り50100人)を出しました。

日本の死亡者は2022年2月前半から3月後半までの「2カ月間の死亡者9,250人」と「過去1年間の死亡者(2020年と2021年の死亡者合計の2分の1)12,589人」の73%に当たる多くの死亡者を出しました。

*2020年1月から2022年1月までの累計死亡者218,39人

 

その後の日本の20223月から6月までのオミクロン株BA.2BA.2.5流行は「渡航警戒レベル1の1245人」(10万人当り50人未満)で抑え、第6波を乗り越えました。

 

しかし、20227月初め頃から重症化リスクは低いが強力な感染力を持つオミクロン株BA5により、感染が急増、第7波となって日本を襲いました。

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630日の日本の国民感染率は7.4%とアメリカの4分の1弱と低く、集団免疫効果ないのか「2回目ワクチン未接種の若者」や「3回目未接種の高齢者」を中心に感染が急拡大し、コロナ感染者は810日までにこれまでにない連日1日感染者数は20万人から25万人という多くの感染者を出しました。

 

その後、日本の1日感染者数は810日から16日の19万人まで減少しましたが816日に反転、再び上昇し、816日の1日感染者数は19万人から上昇に転じ、824日の23万人まで15,000人の割合で増加していきました。

やがて、824日の半月平均1日感染者数23万人をピークに19,000人の割合で減少し、831日に17万人になり現在に至っています。

 

20201月日本でコロナの感染が始まってから2022630日までの「26カ月間かけ930万人が感染」しましたが、20227月1日から831日までのわずか「2カ月間でこれまでの感染者数を上回る947万人」と最悪の感染者を出しました。

 

オミクロン株BA.5は感染力は高いが重症化リスクは低いというものの日本は感染者を連日約20万人発生していたので入院・重症者、死亡者もそれに対応して増加し、一時、医療を圧迫してしまいした。

 

6波のうちの2022年2月から3月までの「BA.1による感染者」は「2カ月間でプラス398万人」に対し、「BA.1による死亡者」は「2カ月間でプラス9,250人」です。

 

第7波の2022年7月から8月までの「BA.5による感染者」は「2カ月間でプラス947万人」に対し、「BA.5による死亡者」は「「2カ月間でプラス8,290人」でした。

 

結果、「第7波のBA.5」は「第6波のBA.1」の「2.4倍の感染者」を出していますが「死亡者は0.9倍」とBA.5BA.1より重症化リスクが低いことを実証しています。

 

6波やアメリカのBA.1の実績から感染ピークから約半月(約15日)遅れで死亡ピークを迎えるので第7波のピークアウトは9月前半と思われます。

 

831日現在、日本は「渡航警戒レベル3の127157人」(10万人当り101人以上)と高リスク国になっており、渡航を推薦しない国になっています。

 

【注意】

日本の感染・死亡ピークアウト時期は厚労省の感染・死亡データを利用した。

アメリカおよび日米感染・死亡率比較の感染・死亡データはWHOデータを利用した。なお、WHOデータは厚労省データより12日遅れている。

 

【参考メモ】

.アメリカ:20221月~2月のオミクロン株BA.1による累積感染者数

20211215日の累積感染者数:5,023万人(国民感染率 15.32%

10万人当り感染者数37人(半月平均値)

2022115日の累積感染者数:6,492万人(国民感染率 19.79%)ピーク

10万人当り感染者数216人(半月平均値が最高値)

2022215日の累積感染者数:7,792万人(国民感染率 23.76%

10万人当り感染者数73人(半月平均値)

1月~2月(2カ月間)の感染者数の増加:2,769万人

 

.アメリカ:202212月後半~2月前半のオミクロン株BA.1による累積死亡者数

20211231日の累積死亡者数:824,200人(国民死亡率 0.251%

100万人当り死亡者者数4.56人(半月平均値)

2022215日の累積死亡者数:922,500人(国民死亡率 0.281%)ピーク

100万人当り死亡者者数7.77人(半月平均値が最高値)

2022228日の累積死亡者数:948,400人(国民死亡率 0.281%

100万人当り死亡者者数6.08人(半月平均値)

1月~2月(2カ月間)の死亡者数の増加:124,200

 

.日本:20221月~3月のオミクロン株BA.1による感染者

20211215日の累積感染者数:173万人(国民感染率 1.37%)

10万人当り感染者数0.10人(半月平均値)

2021115日の累積感染者数:183万人(国民感染率 1.45%)

10万人当り感染者数5人(半月平均値)

2022215日の累積感染者数:398万人(国民感染率3.16%)ピーク

10万人当り感染者数69人(半月平均値が最高値)

2022315日の累積感染者数:581人(国民感染率4.61%)

10万人当り感染者数35人(半月平均)

1月後半~3月前半(2カ月間)の感染者数の増加:398万人

 

.日本:20227月~8月のオミクロン株BA.5による感染者

2022630日の累積感染者数:930万人(国民感染率 7.39%)

10万人当り感染者数37人(半月平均値)

2022815日の累積感染者数:1,562万人(国民感染率12.39%)

10万人当り感染者数162人(半月平均値が最高値)

2022831日の累積感染者数:1,877万人(国民感染率14.90%)

10万人当り感染者数156人(半月平均)

7月~8月(2カ月間)の感染者数の増加:947万人

 

.日本:20222月~3月のオミクロン株BA.1による死亡者

2022131日の累積死亡者数:18,760人(国民死亡率 0.015%)

100万人当り死亡者数0.17人(半月平均値)

2022228日の累積死亡者数:23,450人(国民死亡率 0.019%)ピーク

100万人当り死亡者数1.80人(半月平均値)

2022331日の累積死亡者数:28,010人(国民死亡率 0.022%)

100万人当り死亡者数0.87人(半月平均値)

2月~3月(2カ月間)の死亡者数の増加:9,250

 

.日本:20227月~8月のオミクロン株BA.5による死亡者

2022630日の累積死亡者数:31,270人(国民死亡率 0.025%)

100万人当り死亡者数0.17人(半月平均値)

2022815日の累積死亡者数:35,160人(国民死亡率 0.028%)ピーク

100万人当り死亡者数1.40人(半月平均値)

2022831日の累積死亡者数:39,560人(国民死亡率 0.031%)

100万人当り死亡者数2.19人(半月平均値)

7月~8月(2カ月間)の死亡者数の増加:8,290

 以上