薬師如来の守護する「十二神将」について

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今年の1月1日から毎月ひとつ描いていた「十二ヶ月花鳥図」が12月で12枚揃い、カレンダーにしました。

 

来年は奈良の新薬師寺にある十二神将を描くことにしました。

 

仏たちは須弥山(しゅみせん)の上空におられるといわれています。その仏を守るため梵天帝釈天・四天王などおおくの天部たちがいるそうです。

 

四天王守護神「持国天」と「増長天」の絵
 
その須弥山(しゅみせん)の中腹に夜叉宮(やしゃぐう)があり、そこにいる夜叉神の中に薬師如来をいろいろな悪魔から守る十二体の夜叉大将がおります。その彼らを十二神将といいます。

 

十二神将
 1.宮毘羅(くびら)  子 左手は下腹で軽く握り、右手に剣を持つ
 2.伐折羅(ばさら)  丑 左腕は下げ、手を開き、右手に剣を持つ
 3.迷企羅(めきら)  寅 左手を上げ、右手は腰に当てている
 4.安底羅(あんてら) 卯 両手で払子(ほっす:煩悩をうちはらう道具)を持つ
 5.頞你羅(あにら)  辰 両手で矢を持つ
 6.珊底羅(さんてら) 巳 左手を腰にあて、右手に鉾(三俣の槍)を持つ
 7.因達羅(いんだら) 午 左手を腰にあて、右手に鉾(三俣の槍)を持つ
 8.波夷羅(はいら)  未 両手で弓矢を持つ
 9.摩虎羅(まこら)  申 左手を腰にあて、右手に斧を持つ
10.真達羅(しんだら) 酉 左手に宝棒、右手に宝珠を持つ
11.招杜羅(しょうとら)戌 左手に剣を持ち、右手は拳を開き腰にあてる
12.毘羯羅(びから)  亥 左手を腰にあて、右手に三銛杵(さんこしよう:煩悩をうちはらう道具)を持つ

 

仏像は如来・菩薩・明王・天部の四つに分けられ、十二神将は天部に属します。新薬師寺薬師如来十二神将奈良時代に作られました。平安時代以降、十二支と関係づけられました。

 

【参考】
魅惑の仏像「新薬師寺 十二神将毎日新聞社、昭和61年8月