一方、製造業の救済については厳しく、自動車製造業GMの公的資金注入追加要求に対し、米政府は3月30日のGM経営再建計画見直しを拒否し、5月末までに高賃金、高福祉費用の見直しを含む経営再建計画の再提出を要求していました。
しかしながら、5月末までに公的資金注入追加の条件である従業員の年金や医療費補助の見直しなど課題解決を失敗し、公的資金注入追加を受けることができず、2009年6月1日、自力再建を断念、創業101年、世界に君臨してきた自動車会社GMは遂に破産してしまいました。
GMの資産は823憶ドル(7兆8000億円)で負債は1728億ドル(16兆4000億円)と過去最大の破産劇となりました。
2009年6月現在の世界の自動車メーカー勢力一覧(単位:万台)
09年 07年 メーカー 国 販売台数
1 2 トヨタ 日本 897
2 3 フォルクスワーゲン ドイツ 623
3 5 ルノー・日産 仏・日 608
4 1 GM(835) アメリカ 600
5 4 フォード アメリカ 540
6 6 現代自動車 韓国 415
7 10 フィアット(215)+クライスラー(200) 伊・米 415
8 7 ホンダ 日本 378
9 8 PSA フランス 326
10 9 スズキ 日本 236
11 11 ダイムラー ドイツ 200
09年 07年 メーカー 国 販売台数
1 2 トヨタ 日本 897
2 3 フォルクスワーゲン ドイツ 623
3 5 ルノー・日産 仏・日 608
4 1 GM(835) アメリカ 600
5 4 フォード アメリカ 540
6 6 現代自動車 韓国 415
7 10 フィアット(215)+クライスラー(200) 伊・米 415
8 7 ホンダ 日本 378
9 8 PSA フランス 326
10 9 スズキ 日本 236
11 11 ダイムラー ドイツ 200
自動車製造に関連する企業
かつて、アメリカの繁栄の代表として世界の人々が認め、あこがれたGMの自動車も遂に、栄光の座から転落してしまったのです。
GMはアメリカで9万人、世界で23万人の従業員を抱える巨大企業です。そのGMが3割のリストラ、アメリカの従業員については2万人削減すると発表しています。リストラが実行されるとアメリカはもとより、世界中に広がっている下請け企業や関連企業にも大きな影響を与え、その国の経済にマイナスの影響を与えること必至です。
1959年(昭和34年)初めて、家にテレビが入り、アメリカのホームドラマを頻繁にみるようになりましたがどの家庭にもしゃれた電気器具や冷蔵庫があり、そして最も驚いたのは各家庭に自動車があることでした。アメリカの自動車といえば、GMのキャデラックで、キャデラックは豊かで繁栄するアメリカの象徴でした。
日本もアメリカのように各家庭が車を持てるような豊かな生活を目指して無我夢中で働き、実現してきました。その師でもあるアメリカのしかも世界一の自動車会社GMが日本や韓国企業の台頭により、その栄光の座を明け渡さざるを得なくなったことは時代の流れとはいえ、なにか複雑な思いがしています。
1876年6月25日(奇しくも、このブログを作成した6月25日と同じ日)、リトルビッグホーンにおいてカスター将軍率いる第7騎兵隊215名はシャイアン族から成る1500名のインディアン軍と戦闘を交え、全滅しました。
カスター将軍の傲慢な性格とインデアンを過小評価し、副官や斥候の意見を聞きいることなく、大軍のインデアン軍に奇襲攻撃をかけましたが全滅という悲惨な結果になりました。GMが誕生する32年前の事件でした。