海外では人気だが日本では人気が今一つのeスポーツ(Electoronic Sports)

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5月16日金曜日昼のNHKスタジオパーク 暮らしの中のニュース解説で「Electoronic Sports」通称「eスポーツ」という新しいスポーツが欧米、韓国、中国で爆発的な人気になっていると伝えていました。

 

「eスポーツ」すなわち「Electoronic Sports」はパソコンゲームで勝敗を競い合う競技ですが、通常のパソコンゲームやオンラインゲームと異なる点はプロ野球やサッカーのように競技会場に観客を集めて競技を行い、テレビ中継もあり、れっきとしたスポーツとして認知され、プロリーグやプロの選手が活躍し社会的地位を確立していることです。

 

一般に日本人はスポーツといえば体を動かす「運動」と解釈し、テレビゲームをスポーツとして認めにくいですが、欧米ではスポーツを「競技」と理解されており、チェスなどは新聞のスポーツ欄に掲載され、ゲームもスポーツとして解釈されていると説明しています。

 

スポーツを歴史的にみると採集・狩猟社会では格闘技などの肉体系競技が行われるようになり、農耕社会ではサッカーや野球などのフィールド競技がうまれ、そして工業化社会になり、自動車レースがモータースポーツとして認知され、そして現在の情報化社会でパソコンゲーム競技「eスポーツ」が生まれたと説明しています。

 

1997年、アメリカでパソコンゲームがプロの競技として最初に行われ、その後、急速に世界中に広まっていきました。現在、アメリカでは6つのプロチームがありリーグ戦を行っており、eスポーツ専門番組も放送されています。

 

また、フランス、ドイツ、スウェーデンなどでもeスポーツリーグがあり莫大な賞金をかけた大会が開かれているといいます。

 

ワールドカップも毎年行われており、予選参加者は50カ国以上から50万人もの人々が参加していると他のニュース記事が伝えています。

 

韓国のeスポーツのプロリーグの決勝戦に12万人以上の観客が集まり、観客のほとんどが10代の女の子で、人気の選手はスターなみで年収1億円を超えるそうです。

 

2003年に中国体育連盟がeスポーツを99番目のスポーツとして正式認定して、国策としてeスポーツに力を入れ、2007年アジア室内競技大会ではeスポーツ3部門を中国が独占したそうです。

 

日本ではeスポーツはほとんど知られていないのは家庭用のゲーム機とゲームソフトが広く普及しているのでパソコンを使ったゲームの人口が少ないのが原因の一つと言われています。そして、日本は外国に先駆け独自のテレビゲーム文化を確立したこと、スポーツイコール運動と解釈され、パソコンゲームをスポーツという発想がないことなどがeスポーツ後進国になった理由とも言われています。

 

海外では既にプロリーグやプロ選手が活躍しており、ワールドカップなどの世界大会がおこなわれ、1億円プレーヤーも誕生しています。北京オリンピックでも公認イベントとしてeスポーツ大会が開催される計画があります。

 

このことから、北京オリンピックのイベント「eスポーツ大会」が日本のテレビや新聞に取り上げられ、報道されれば、我々、一般の日本人も知るようになり、やがて意識が変わり、広まっていくのではないかと思われます。
 
【参考】
(1)「eスポーツについて」、NHKスタジオパーク 暮らしの中のニュース解説 2008.5.16
(2)「eスポーツの振興の意義と取り組みとは」、日本eスポーツ協会設立準備委員会の委員長補佐、平方彰、www.famitsu.com/game/news/、2008.3.16