H-IIAロケットによる超高速インターネット通信衛星の打ち上げ成功

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2月23日の昼、関東地方は春一番が吹き荒れ、総武線など首都圏の鉄道の運転を見合わせる事態が起こりましたがその夕方、超高速インターネット衛星「きずな」を搭載したH-IIAロケット14号機を、種子島宇宙センターから打ち上げられました。

 

そして、その28分後にロケットは「きずな」を分離し、その後、静止軌道に乗り、成功したと報じられました。

 

宇宙航空研究開発機構JAXA)によると超高速インターネット衛星(WINDS)「きずな」は医療、教育、災害対策、交通などに衛星利用を推進する宇宙インフラ構想「i-Space」の中の大容量データ通信の技術実証を行うためであると説明しています。

 

(*1)超高速インターネット衛星(WINDS:Wideband InterNetworking engineering test and Demonstration Satellite)

 

超高速インターネット衛星「きずな」は日本の上空、高度約3万6000kmの静止衛星なので、地球のほぼ3分の1をカバーすることができ、ブロードバンドサービスなど高速通信網が整備されていない日本の離島や山奥の村や町だけでなく、アジア・太平洋地域の国々との超高速通信ができるようになるそうです。

 

「きずな」を使い大容量・高速データ通信ができると、離島や僻地の患者の画像を都市の医師に送る「遠隔医療」や、遠隔地間の学校や研究者の情報交換など「学術・教育分野での応用」や「災害情報」を提供でき、都市と離島や僻地のデジタルデバイド情報格差)が無くなり、より生活しやすくなることが期待されます。

 

【参考】
(1)「きずな打ち上げ成功」記事、読売新聞、2008年2月24日
(2)「いつもどこでもつながる高速インターネットの実現」、中村安雄、宇宙航空研究開発機構JAXA)HP
(3)「三菱重工業H-IIAロケット14号機による「きずな」打上げ 特設サイト」、三菱重工HP