世界の強豪が集まる大会で常に上位を保つスーパープレイヤー「タイガーウッズ」や13年連続で個人資産(世界長者番付)1位のマイクロソフトの「ビルゲイツ」や2006年の個人資産世界2位の投資家「ウォーレン・バフェット」達は生まれつき才能があるがゆえに成功したのであり、普通の人間はそのような成功できるわけがないとほとんどの人は思っています。
イギリスの研究者によると「成功するためには、才能が必ずしも必要がないという」研究結果がだされ、米FOUTUNE誌が「Secrets of GREATNESS」というスペシャル・レポートを掲載しました。
この特集記事を翻訳した「人生で成功するための5つのルール」がCOURRIER Japon(クーリエ・ジャポン)2006年12月7日号に載っていましたので概要を紹介します。
「ある特定の分野に威力を発揮する才能」や「生まれつき特定の職業の才能」を持った人間などいないと述べています。
成功するには、気の遠くなるほど長い間訓練を積み重ねていかなくてはならない。それもただ頑張れば良いということではなく、時には苦痛をともなうほどの努力が必要になるというものでした。
大部分の人間は練習をあきらめ、成長が止まってしまう。しかし、極めて少数ではあるが意識的に、何十年もたゆまず、練習を続けた人間こそが「超人」の域に達すると述べています。
そして、ビジネスで成功するための方法を掲載していました。
【10年ルール】
その道で一流と呼ばれるレベルに達するまでに、およそ10年間の厳しいトレーニングが必要である。分野により20年、30年もかかる。
タイガーウッズは10年ルールのお手本のようなプレーヤーである。全米アマチュア選手権で史上最年少の18歳で優勝したが、生後18ヶ月という早い時期からゴルフを始め、優勝した時点で少なくとも16年間は練習を積み重ねてきたことになる。
さらに、今日でも毎日、何時間もコンディション調整と練習に費やしており、これまでスイングのフォームを2回改良しているという。
【ビジネスでの意識的練習】
プレゼンテーションや交渉能力や会計などは訓練によってある程度磨くことができるがこれらは仕事のテクニックで、経営の本質にかかわるものでない。
実際の経営現場では限られた情報のなかで次の動きを予測し、決断を下していかなくてはならない。こういった能力もビジネスにおいて「意識的な練習」を行えば獲得できるという。
具体的に、まず基本的な仕事でも、応用力を要求される仕事でもすべての仕事はゴールを設定することで可能になる。
仕事をしているとき何が課題かを把握し、自分の取り組み方を見直すという意識を持って仕事に取り組む人はより深く情報を理解し、より長いあいだ記憶にとどめられる。このような意識の改革が効果的である。
例えば、素人は歌は趣味としてストレス発散ために先生に習ったりするが、プロの歌手は全く、逆でレッスンの間、集中力高め、上達するために何が必要かを考えながら練習する。同じレッスンを受けても、取り組む姿勢がまったく違う。
なお、このときフィードバック(評価、結果)をもらうことが重要である。結果を把握しないで仕事をやると、上達しなくなり、そのうちどうでも良くなってしまうということになる。
そして、仕事をやりながら、常に仕事の全体象を頭の片隅に置いておくいわゆる「頭の中のビジネスモデル」をイメージすることである。
たとえば、マイクロソフトのビル・ゲイツはパソコンが世の中に出現した初期の段階で「すべての家庭にコンピュータを」という目標が夢ではなく、現実のものになることを予想していたため、基本ソフト(OS)の重要性に気づいて、今日のWindowsを生み出した。
また、ジョン・ロックフェラーも同じく、石油産業が世界を大きく変えることになると早くから確信していたのだ。
自分を成長させるには、以上の「意識的な練習」を思い出したときやるのでなく、定期的にできれば毎日やり、10年以上やり通すことである。
多くの人にとって仕事は厳しいので、何もこれ以上厳しくする必要はないと思い、「意識的な練習」をやり通せる人間はごく少数だろう。もし、簡単に上達できれば誰でも成功しているはずである。
多くの人に成功を望むのは無理な話ではあるが、偉大なパーフォーマンスを発揮するのは天性に恵まれた一握りのものだけではないという事実が普通の人に勇気と希望を与えてくれたのである。
やる気しだいで自分を変えることができ、だれでも成功するチャンスがあると締めくくっていました。そして、自分を変え、チャレンジする人のために上記で述べた事柄を「5つのルール」にまとめ提示していました。
【成功するための5つのルール】
1.仕事を始める前にまずゴールを設定する。プロセスを細分化し、一歩上を目指すことを意識しながら進む。
2.仕事をこなしているときは、何が課題であり、なぜ自分がそのやり方をしているかを考える。
3.ひとつの仕事が終わったら、上司や同僚などからフィードバック(評価)をもらう。もらったフィードバックを次回以降の仕事に生かす。
4.自分の働く業界や会社、キャリアなど仕事の全体像を頭の中でイメージする。全体像が見えてくると、次に必要なことが読めてくる。
5.以上のステップを定期的に(できれば毎日)行うようにする。思い出したときにやるだけではあまり効果はない。