数年前までは、日本ほど大量に魚を食べる国はなく、マグロなどの高級魚は世界の漁場から獲られ、日本に集まっていました。ところが、世界的な需要増で乱獲が始まり、マグロが激減しており、各国の関係機関が対策に乗り出しました。
10月16日に宮崎市で開かれた国際的な管理機関「みなみまぐろ保存委員会」(CCSBT)の総会でクロマグロに次いで高級とされるミナミマグロの日本の漁獲枠を2007年から5年間、半減の3千トンにすることを合意しました。
そして、11月26日に大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)の年次総会がクロアチアで開かれ、東大西洋・地中海の2007年のクロマグロの総漁獲枠を現在の3万2000トンから2万9500トンに削減することになり、その後、段階的に減らし、10年には現在より約2割少ない2万5500トンとすることが決まりました。
ある程度大きくなったマグロを獲り、いけすで太らせてトロの部分を増やす「畜養マグロ」が乱獲の原因と指摘され、これらも含めて規制されることになります。
現在、日本のクロマグロは、国内流通量の約6割を地中海産に頼っているそうです。これが、実施されると輸入・漁獲量の減少により、価格が上昇し、日本の食卓に大きな影響を及ぼすことになります。
マグロの養殖技術は研究中で、未だ確立していないそうです。早く養殖技術を確立してもらわないと将来、鯨と同じように全く食べられなくなるかもしれません。