世界的な魚食ブームで魚の需給が逼迫

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牛肉の消費に影響を与えたBSE(牛海綿状脳症、うし かいめんじょう のうしょう)や鶏肉の消費に影響を鳥インフルエンザが禍し、また健康ブームに乗っかり、世界的に魚の消費量が多くなってきているそうです。

数日まえのNHKニュースで世界の一人当たり魚介類消費量(kg/人・年)について1970年~1972年と2000年~2002年を比較し、日本以外が大幅に増加し、最近、一段と増加傾向にあり、世界一の魚介類消費国日本に異変が起きていると報じてました。

一人当たり魚介類消費量(kg/人・年)日本は1970年66kgに対し2000年は67kgとほとんど変わっていません。

一人当たり魚介類消費量(kg/人・年)EUは1970年20kgから2000年26kgと1.2倍、北米15kgから22kgと1.3倍増加しており、中国は1970年5kgから2000年26kgと1.8倍増加しております。

最近では、更に増加しており、中国は冷蔵庫が内陸部に普及しており、魚の消費量が急速に増えているそうです。

このように世界的な魚食ブームでエビ、サケ、サバ、マグロは他の国に買い負けて、競り落とせないことが頻繁に起っており、マグロ、サケ、サバの価格も二桁増しで高騰しているそうです。

一方、寿司のネタにされる魚介類の日本の自給率(2003年)と輸入量(2004年)が載っていました。

魚介類   自給率(%)輸入量(万トン)
マグロ    45    31
エビ     10    25
イカ      -    14
イクラ    66   0.9
ウニ     46     2
タコ     44     5
サバ     65    10
サケ・マス  48    24
(週刊ダイアモンド2006.8.5)

世界一の水産国日本はマグロやエビの一部は輸入していても、他の魚介類はほとんど日本で水揚げしていると思っていましたが最近は逆で半分以上の魚介類が輸入に頼らなければならない事態になっていました。

とくに、高級魚であるミナミマグロは漁獲量が激減しており、資源保護のため国際委員会が漁獲量を規制しています。これまで、日本以外、少なかった消費量が増加しており、このままいけば、寿司の目玉商品である高級マグロのトロは消えるかもしれません。