NHK教育番組「絵描き歌スプーの絵」にからむ悲喜こもごも

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7月26日、“Yahoo!JAPAN”のホームページの“My Yahoo!”画面を自分専用にレイアウトし、“Yahoo!新着情報-急上昇の検索ワード”を表示設定したところ、ベスト5の検索ワードが表示され3番目に“スプー”というワードありました。

何だろうと思い、私もそのことばを検索して見ました。最初の記事のキャラクター紹介を見て、“スプー”というのはNHK教育テレビの「おかあさんといっしょ」にでてくる“ぬいぐるみ”ということがわかりました。

そして、ニュース“「スプー」削除の舞台裏「Youtube」にテレビ局苦慮”の記事をみてようやく概要がわかりました。

この出来事は既に2ヶ月前に話題になっていたのです。
いまさら、と思われる方も居られると思いますが、私は今まで気がつきませんでしたし、インターネットの第2世代の使われ方“ロングテール現象”がまた新しい現象生み出しているということに興味がでてきたので記述します。

yaseta.hateblo.jp

【ぬいぐるみスプーの絵事件】
おかあさんといっしょ」の番組でうたの「おにいさん」と「おねえさん」が歌の歌詞にあわせ、描いていくとぬいぐるみのスプーのかわいい似顔絵が完成するというごく当たり前の“コーナー”でした。

ところがうたのおねえさん“はいだしょうこ(本名 拝田 祥子)”さんの描いた絵がとてもユニークで怪物に似ていて面白かったということで、番組を見た視聴者がインターネットの共有のホームページやブログなどに投稿した結果、アクセスが急上昇して、話題になったということでした。

なによりも反響が大きかったのは、この番組をみていた18歳の女性がこの「スプーのえかきうた」の映像データをアメリカのインターネット無料動画視聴サービスサイト“Youtube”にアップロードしたところ、視聴者が急激に増えていき、1ヶ月で100万回以上視聴されたとういうことでした。

さらに、過熱し、この怪物の絵をフィギィアにして1円でオークションにかけたところ数日で5億円で落札されたそうです。(インターネットオークションの記事を見ましたが本当に購入されたかは確認していません。)
この怪物キャラクターを使ったゲームやペンダントまでもでき販売されているという情報もありました。

Youtube】 
http://www.youtube.com/

電子決済会社で働いていたデザイナーとSEが、会社のパーティーで撮ったビデオを配るのに簡単な方法がないので、ビデオをネット上で自由に共有できる動画視聴サービス“Youtube社”を設立したのが始まりでした。

動画視聴サービスサイト“Youtube”は見るだけならだれでも見ることができ、個人情報を入力し会員になれば10分以内の動画をアップロードすることができるということです。

自分の動画はパスワードを設定し見せたい人だけに限定もかのうなので、例えば、遠くに住む両親にビデオレターとしてみせることができたり、また自作した動画を世界に向けて発信もできるというものです。

この“Youtube”はさまざまな分野の動画がすべて無料で見れるということでその人気も急激に増加して、2005年12月にサービス開始して7ヶ月で動画が4000万点以上蓄積されているそうです。

アップロードは1日3万5000点ベースで蓄積され、世界で1日600万人が見られているそうです。

ブログのような個人サイトは蓄積数も限られ、注目度が低いため、うたのねえさんの“スプーの絵”は掲載されてもこれほど反響を呼ぶことはなかったでしょうが、このようなサイトにのり、いったん注目さたならば、計り知れない効果があるということです。

これはまさに、ウェブ2.0世代で起こったロングテール現象の一つではないでしょうか。

インターネット無料動画視聴サービスサイトは“Youtube”のほか、他社もサービスすると思われますが、個人の裁量にまかせているため、作者の承諾を得ないでアップロードするという“著作権の侵害”が問題になっています。

“スプーのえかきうた“についても“著作権の侵害”ということで“YouTube”側に製作者NHKが削除を依頼し、削除してもらいましたが、削除されてもまた誰かがアップロードするということが起こっており、製作者側は頭を悩ませているということでした。

今後、このインターネット無料動画視聴サービスサイトの著作権侵害については大きな問題になると思われます。しかし、ウエブ2.0におけるインターネットの新しい使われ方はこれからも次々に出てくると思われます。