インターネット第2世代に現れた新現象

イメージ 1

インターネットはこれまでの使い方、インターネット事業、サービスおよび技術を含め、第2世代すなわちWEB2.0(*1)に入っていると新聞、雑誌、インターネット等に述べられています。

使い方だけに絞ってみますとWEB1.0(インターネント第1世代)は企業や組織が利用者個人に向け情報を発信していました。

yaseta.hateblo.jp


それに対し、WEB2.0は利用者個人間、利用者から企業への情報流通も行われるようになりました。それの代表的なものがブログであり、それがさらに進化しつつあるということだそうです。

たとえば、アクセス件数の多い個人ブログに広告を載せたり、個人ブログで書評や品質の評価をのせます。ブログ同士をリンクしたり、訪問者が意見を述べたりして、それが商品を口コミでひろがることになり、商品の購買意欲につながるというものです。個人もそれに見合う報酬を得ることが出来るというものです。

例えば、書籍売上高と書名をパレート図(*2)に表わしたところ、棒グラフをみると売上高の高い本は恐竜にたとえると頭と背中(ヘッド)に当たり、売れない本は恐竜の尻尾(ロングテール)に当たり、その長さは1Kmにもおよぶといいます。

そして、新しい情報流通の結果、インターネット販売で、全体の80%のロングテール部分の「死に筋の本」の売上高が20%の恐竜のヘッド部分の「売れる本」を越えてしまうという現象が起こっているそうです。
その現象はロングテール現象と言われ、事業や技術に影響を与えているそうです。

WEB2.0という新しいインターネット第2世代では、従来の販売管理や品質管理の売上高や損失金額の高い数項目を取り扱えば、80%以上の効果を得られるという考えは当てはまらなくなっているわけです。

かつて、品質管理担当をしていたこともありますが、WEB2.0では、これまでのパレート図の解釈とはまったく別な解釈になるということが新鮮な驚きです。

ロングテール部分の商品をインターネット上に記載しておけば、在庫費用はかからず、日本中、世界中のネット利用者の極一部の人が買っても莫大な利益を得られる可能性があるということです。

ブログのほか、会員制のブログ、オークション、ワンセグ放送など次々と新しい事業が出現していますが、これから、また、新しい現象が起こり、新しい使い方、解釈が生まれ、新しい事業が起こりそうです。

(*1)【参考】WEB2.0の定義「WEB進化論」(梅田望夫著、ちくま書房)
「ネット上の不特定多数の人々(や企業)を、受動的なサービス享受者ではなく能動的な表現者と認めて積極的に巻き込んでいくための技術やサービス開発攻勢」

(*2)【参考】QC7つ道具のひとつとして盛んに使われているパレート図
不良品,クレーム,故障・事故等を原因別にデータをとり,損失金額(または不良個数や手直し件数)等の多い順に並べた棒グラフと累積金額(または累積件数)を折れグラフで表した図」です。
多くの場合、損失金額や不良件数の70~80%は3項目~4項目で占めており、これら項目を集中的に改善することにより、不良品を減少させるためなどに使われます。