古典文学を学ぶ上で必要と思われる太陰太陽暦の基本的知識について

2026年の西暦と陰暦の季節

鎌倉時代以前の古典文学を学ぶ上で知っておく基本的な知識の項目として
1.    天皇・貴族が政権を担っていた奈良・平安時代の歴史や文化の概要
2.    天皇方による倒幕運動を起こした鎌倉時代の歴史と文化の概要
3.    朝廷政権の行政の仕組みや執行機関の内裏や大内裏の機能
4.    律令とそれに基づく官位官職制度
5.    後宮の組織と制度
などがあり、時折、調べ、学んできました。

しかし、太陽暦(Solar Calendar)基準の頭で、原文を調べ、現代語訳しても理解できない事柄がしばしば出てきました。
古典の表現は一般に旧暦または陰暦と呼ばれる太陰太陽暦(lunisolar calendar)基準の日付と季節だからです。

これまで、太陰太陽暦を理解するため、数年前から太陽暦太陰太陽暦を対応したカレンダー作成してきました。
昨年は藤原定家詠十二か月花鳥和歌の各月の花と鳥を図鑑などを見ながらその和歌の内容の情景を描き、その月のカレンダーとともにブログに載せました。

昨年(2025)12月に完成し、これらをまとめ、あらためて、解説を入れた2026年カレンダーを作成しました。

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ここでは、解説「太陰太陽暦の日付と季節の成り立ち」について紹介します。

【蛇足】
旧暦の六十周期干支年
2025年:乙巳(きのとみ、いっし)年、例:645年大化の改新「乙巳(いっし)の変」

2025年干支年

2026年:丙午(ひのえうま、へいご)、昔「丙午生まれの女性は気性が激しく災いを招く」という迷信ありました。

2026年干支年

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太陰太陽暦の日付と季節の成り立ち】
1.太陰太陽暦朔望月と二十四節気
飛鳥時代に中国から伝来し、江戸時代まで使われた太陰太陽暦(陰暦、旧暦)は、月の満ち欠けで作られた太陰暦を基本とした暦です。
即ち、太陰暦は、新月(朔)から次の新月(朔)の前日までの朔望月約29.53059日を「29日の小の月」または「30日の大の月」で、組み合わせた12ヶ月約354日を1年とします。
しかし、太陰暦太陽暦に比べ1年が、約354日と約11日少ないため、日付にずれが生じ、3年間で33日(太陽暦は約1095日、太陰暦は約1062日)のずれが生じます。

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そこで、3年に一回、閏(うるう)月(29日または30日)を挿入して1年13カ月(1094日または1095日)となる閏年を設定し、太陽暦(1095日)に近づけ、日付調整します。
地球は公転しているため、月が地球を公転する間に位置がかわり、朔望月は、一定でなく、大の月、小の月、閏年、閏月の決定や配置ついては、明治以前は観測・天文道、現在は天文学計算によって設定されます。
太陰暦の日付のずれによる季節のずれは、太陽の運行から求めた季節の指標「二十四節気と七十二候」を組み込んだ太陰太陽暦に改善することにより、季節を知り、農業や生活の営みに使っていたのです。
太陰太陽暦は、「日付は太陰暦朔望月)」、「季節は太陽の運行から決めた二十四節気」から成り立ちます。

2.季節の指標「二十四節気」の設定法
太陽が黄道を一周する365日を冬至春分夏至秋分と4等分した季節を冬、春、夏、秋の四季としました。
そして、四季をそれぞれ6つに分けた二十四節気の季節、さらに二十四節季をそれぞれ3つに分けた七十二候の季節を太陰暦の日付に対応して配置することにより、太陰暦の季節のずれを太陽暦の季節で、補ったのです。
地球の黄道一周の1年は12カ月なので二節気で1か月になり、1か月二節気の前半の節気を「節気」、後半の節気を「中気」としました。
(例:立春は第一節気で正月節と雨水は第二節気で正月中、啓蟄は第三節気で二月節、春分は第四節気で二月中、清明は第四節気で三月節、穀雨は第五節気で三月中  -----。)

【参考:六十周期干支年の仕組み】

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