


2月10日過ぎから例年にない大雪を北陸・東北・北海道に降らせた寒波は昨日でようやく収まり、今日、2025年2月25日は打って変わり、暖かく晴れた日になりました。
これからは晴れの日が続き、気温も上がり、もうすぐ、春を迎える3月に入ろうとしています。
表1に示すように西暦の現代では春は西暦の暦でおおよそ3月~5月の約3カ月としていますが旧暦の春はそれより1カ月早く、立春で始まる2月(旧暦正月節)から立夏の直前の穀雨の4月(旧暦三月中)の約3カ月としています。
天文気象台によると、気象学的な春は太陽黄経345度に達した点(啓蟄)から75度直前(小満)までとし、天文学的な春は太陽黄経0度に達した点(春分)から90度直前(芒種)までとしています。
現在では春は3月中旬の春分から6月中旬の芒種までの約3カ月がいちばんしっくりいきます。
藤原定家が活躍した鎌倉時代前期の1216年頃は、現代の啓蟄および春分の3月は旧暦では啓蟄(二月節)および春分(二月中)の仲春のきさらぎ二月に相当します。
【2025年3月(陰暦如月二月)】
【啓蟄】
3月5日~3月19日 : 啓蟄(二月節 第三節気: 陰暦二月六日~二月二十日)
土の中で冬ごもりしていた虫や蛙が目を覚まし地上に這い出すころ。
ちょうど雷が轟き始めときにかさなるため、このころの春雷を「虫出し」ともいう。
【春分】
3月20日~4月3日 : 春分(二月中 第四節気: 陰暦二月二十一日~三月六日)
春の彼岸。昼と夜が同じ長さになるとき。
ようやく寒さが遠のき、暖かい日が多くなるが、天候は崩れやすく強風が吹く。
三寒四温、花冷えの季節ともいわれる。
【藤原定家花鳥和歌「桜に雉」】
【桜】
かざしをる 道行人の たもとまで 桜に匂う きさらぎの空
【現代語訳】
花を髪に挿している道行く人の袂まで、桜の香りが匂い立つような、二月(きさらぎ)の空である。
【語意】
「かざしをる」:花を髪に挿している。
「きさらぎ」:旧暦の如月で二月、西暦(太陽暦)では三月から四月にかけての時期
桜が満開で華やかで春らしい情景を詠っている。
花を挿した人の袂にまで桜の香りが届くほど、あたり一面が桜の香りに満ち溢れている様子。
【雉】
かり人の かすみにたどる 春の日を つまどふ雉の こゑにたつらん
【現代語訳】
狩人が霞の中を手探りで進む春の日に、妻を求める雉の声に(狩りにでる気持ちが)高ぶる気持ちになる。
【語意】
「つまどふ」:妻を求める、つまり求愛する。
「たつらん」:狩りに出る気持ちを奮い立たせるという意味合いで使われている。
春の霞がかった景色の中、雉の鳴き声が響き渡り、それが狩人の狩猟意欲を刺激しているという情景を描写している。