欧米ではワクチン接種率が70%~80%越えた2021年6月、感染者が最小なり、ワクチン効果により死亡リスクが接種前の10分の1以下になり、営業・外出制限は解除されました。
確かにワクチン接種により重症化・死亡リスクは低下しましたが、信頼し過ぎて注意を怠たり、その上デルタ株が流入し、7月から感染増加が始まり、その後ワクチンを接種しても6~8か月経過すると免疫が低下してブレークスルー感染することが分かり、増加を続け、12月1日現在も減少していません。
日本はワクチン開始時期が遅れたことや変異株の発生源が離れていることもあり、欧米の感染状況を見ながら対応できるため、対策を有利進めることができ、また、ウイルス自滅説など明確な原因は不明ですが、幸運に見舞われ、感染者・重症化・死亡者がともに減少しており、12月1日現在も感染者120人、死亡者2人と比較的最小に留めています。
これまでの実績データを整理して、ワクチン効果と感染動向を確認、そして記録として残すため、ワクチン接種が始まった2020年12月から2021年11月までのコロナ感染者数と死亡者数の半月実績分(2月は13日間、その他は15日間または16日間)を平均した平均1日感染者と平均1日死亡者とワクチン接種率の推移表を作りました。
推移表の要点をまとめるとアメリカ、ヨーロッパ、韓国そして日本の平均1日感染者数と平均1日死亡者数最大および最小の時期そして11月後半現在の状況は次のようになりました。
以下、国 「時期 接種率 平均1日感染者数」と「時期 平均1日死亡者数」
アメリカ1月後半 接種率約10% 感染者235,505人,1月後半 死亡者3,182人(最大)
アメリカ6月後半 接種率96% 感染者 11,827人,7月前半 死亡者245人(最小)
アメリカ11月後半 接種率135% 感染者 82,509人,11月前半 死亡者976人
イギリス1月前半 接種率10%,感染者 54,056人, 1月後半 死亡者1,226人(最大)
イギリス5月後半 接種率88%,感染者 2,746人,5月後半 死亡者 7人(最小)
イギリス11月後半 接種率168%,感染者 42,414人,11月後半 死亡者 134人
ドイツ 12月後半 接種率 0% 感染者 23,993人, 1月前半 死亡者798人(最大)
ドイツ 6月後半 接種率 84% 感染 749人,7月後半死亡者 26人(最小)
ドイツ 11月後半 接種率145% 感染者 53,421人,11月後半死亡者 231人
スペイン1月後半 接種率5% 感染者 33,197人,2月前半 死亡者429人(最大)
スペイン6月後半 接種率82% 感染者 3,864人,7月前半,死亡者 14人(最小)
スペイン11月後半 接種率163% 感染者 5,990人,11月後半,死亡者 20人
イタリア12月前半 接種率0% 感染者 18,037人,12月前半死亡者 674人
イタリア3月後半 接種率15% 感染者 21,117人, 4月前半死亡者 445人(最大)
イタリア6月後半 接種率80% 感染者 890人,7月後半死亡者 14人(最小)
イタリア11月後半 接種率158% 感染者 10,554人,11月後半,死亡者 64人
フランス4月前半 接種率23% 感染者 37,651人,1月後半死亡者 410人(最大)
フランス6月後半 接種率73% 感染者 2,192人,7月前半,死亡者 25人(最小)
イタリア11月後半 接種率154% 感染 23,789人,11月後半,死亡者 55人
スウェーデンは集団免疫獲得の方向で動いた。
スウェーデン 12月後半接種率0% 感染者 7,330人,1月前半死亡者 97人(最大)
スウェーデン 7月前半接種率88% 感染者 256人 8月前半,死亡者 0人(最小)
スウェーデン 11月後半 接種率154% 感染者 1,170人,11月後半,死亡者 5人
韓国は2020年12月から2021年6月までワクチン接種率に関係なく、感染者は500人前後、死亡者は21人以下でしたがデルタ株の流入で7月から感染増加が始まり12月1日現在も減少の兆しは見えず以下の状況です。
韓国 2月後半接種率 0%感染者 381人,6月前半死亡者 2人(最小)
韓国 11月後半接種率165%感染者 3,338人,11月後半死亡者 33人(最大)
日本は2020年12月から2021年6月まで感染者は2,000~5,000人.死亡者は35人~100人でしたがデルタ株の流入で7月から感染が急増しましたが8月後半から急減して12月1日現在も感染者は100人前後、10人以下の状況です。
日本 1月後半 接種率0% 感染者 5,121人,5月後半 死亡者100人
日本 8月後半接種率102%感染者21,309人,9月前半死亡者 60人(最大)
日本 11月後半接種率156%感染者 120人,11月後半死亡者 2人(最小)
これから気温低下と空気が乾燥する冬に向かいウイルス増殖に有利な条件になります。そして日本はゆるい感染対策の下でいつ感染増加してもおかしくない状況にあり、大事にはならないが第6波は必ず来ると専門家の方々は言っていました。
不安は的中しました。世界保健機関(WHO)は南アフリカで新たに新型コロナウイルス変異株が見つかり、名前を「オミクロン株」と名付け、警戒度が最も高い「警戒される変異株(VOC)」に指定したと11月27日発表しました。
12月2日の読売新聞によると既に30数か国で見つかり、70数か国が入国制限など対策を実施しています。日本では11月30日ナミビアからの外交官と12月1日ベルーからの日本人旅行客の2人がオミクロン株の陽性者として隔離されました。
日本も早い段階で外国人の入国を禁止するなど対策を講じていますが、オミクロン株の国内流入を食い止め、第6波が来ないように祈ります。