【世界193ヵ国の累計感染状況(2020~2021)】
日付 累計感染者 累計死亡者
09月1日 2544万人 85万人
10月1日 3383万人 101万人
11月1日 4594万人 119万人
12月1日 6318万人 147万人
1月1日 8342万人 182万人
1月18日 9504万人 203万人
【世界の月毎の1日感染者数と1日死亡者数】
月 1日感染者 1日死亡者
9月 28万人 5千3百人
10月 39万人 5千8百人
11月 57万人 9千3百人
12月 65万人 1万1千3百人
1月 68万人 1万2千3百人(18日間の1日平均)
10月頃からロシア、イギリス、フランス、アメリカなど感染者が急拡大し、11月には欧州で2回目のロックダウン(都市封鎖)を実施しています。
欧州で減少に転じている国がある中、イギリスで12月に変異したウイルスが見つかり、欧州に感染が広がり、増加しており、発生元のイギリスは急増しています。
アメリカの感染者は10月後半の7万人から11月12万人と増加していますが、イギリス発の変異ウイルスが加わり、感染者をさらに増加させ、12月には20万人と断トツで急増し、1月に入っても増加しています。
世界193ヵ国の合計の1日感染者数が10月39万人、11月57万人、12月65万人であるから全世界の3分の1がアメリカの感染者になっています。
南に位置するインドは減少に向かっており、季節が夏のブラジルは急激な増加は抑えられているようです。
欧州、アメリカ、日本の感染増加の基本的な原因は気温・湿度が下がり、屋内で過ごす時間が増え換気が悪化したため、巣ごもり生活や規制の反動、経済活性化の飲食店支援策で人の接触が増加など考えられます。
社会主義の中国、戦時体制の台湾・韓国は個人情報が政府の管理下にあり、「個人ID」を使った政府情報システムと徹底した規制・隔離により感染を抑制または減少化ができています。
一方、個人の権利や自由を尊重しながら規制・隔離をしている民主主義の欧米や日本は感染を抑えきれず、増加しています。特に日本政府は国民のマイナンバー(ID)と住所など基本個人情報の紐づけは20%にも満たず、ニュース・新聞を見ない若者に政府の警告が届かないなど対応の遅れが目立ちます。
アジア・日本より欧米の感染者が多い原因として①マスクの着用、②握手とハグの習慣、③自宅も屋外用の靴で歩きまわる習慣が考えられます。
欧米ではマスク着用の習慣はなく、トランプ大統領はじめ多くの人はコロナの感染が広がるまでマスクの着用は嫌がられていました。政府が義務化してようやく着用されましたが十分ではないようです。トランプ大統領はいやいやながら着けたためかわかりませんが10月初めコロナに感染してしまいました。
感染が増加してからはハグをやめ、自宅に入るときは靴を消毒したり、屋内用の靴やスリッパなどに履き替えて生活をする人が増えたそうです。
ジャマイカから自由を求めてアメリカにきた黒人の移民であるエロル・ウェバー氏は11月3日の大統領選挙と同時に行われたアメリカ下院議員選挙のカリフォルニア州から共和党として立候補しました。
彼は「マスクも健康も個人が選ぶ権利ある。他人や国が命令することはできない」、政治家として自由な理想の社会を目指すことが重要だと主張しました。 落選したもののかなりの得票を獲得しました。(参考2)
1月21日8:00のTBS羽鳥のモーニングショーによるとトランプ大統領支持のデモ隊がホワイトハウス侵入した事件について共和党支持派の50%は自由を守るための行動だと主張しています。 (民主党支持派の80%は政府転覆に値する暴挙と怒っています。)
アメリカは建国当初から民主主義の人権と自由の尊重を守ってきているのでトランプ氏のような人が大統領になるとトランプ支持派の多くが極端な行動に走り、分断を招いているのです。
感染が止まらないなか、2020年12月末からイギリス・アメリカでワクチン接種が開始され、年が明け、ヨーロッパ各国でも接種が行われています。
自国でワクチンを開発した中国やロシアも開始しており、特に、中国はコロナウイルスを抑制しているため、国内のコロナ対策で手間取っている欧米を尻目に積極的にアジア・アフリカ・南米の親中国の国に対してワクチンを提供して、有利に外交を進めています。
欧米のワクチン接種は1月18日時点でまだ国民の数パーセントと接種者数も少なく、効果が現れるのは2~3か月あるいはそれ以上経ってからと思われます。
戦時体制・自由の制限化・ロックダウン化の人口919万人のイスラエルは最速でワクチン接種が実施されており、1月20日には243万人以上が1回目および2回目の接種が終わり、減少の兆しが見えたと報道されています。(参考3)
コロナに関していえば、民主主義国、特に、アメリカは自由の代償としてあまりにも大き過ぎるようです。
【参考】
(1)「欧州制限強化の重し」、読売新聞、2021.1.25
(2)「コロナ再燃(欧州感染8倍、中国一人勝ち)」、日経ビジネス、2020.12.7、No2069
(3)「イスラエル、人口の約27%にワクチン接種でようやく新型コロナの感染者数が減り始めた」、Yahoo!Japanニュース、Business Insider Japan、2021.1.20