人間の儀式、いづれの事か去り難(がた)からぬ。
世俗の黙(もだ)しがたきに随(したが)ひて、これを必ずとせば、願ひも多く、身も苦しく、心の暇(ひま)もなく、
一生の雑事の小節にさへられて、むなしく暮れなん。
日暮れ道遠し。
我が生(しょう)既に蹉跎(さだ)たり。
諸縁(しょえん)を放下(ほうげ)すべき時なり。
信をも守らじ。
礼儀をも思わじ。
この心をも得ざらん人は、物狂ひとも言へ、うつつなし、情けなしとも思へ。
そしるとも苦しまず。
誉むとも聞き入れじ。
【超概略】
社会の儀礼は避けにくく、かといって、義理を通し続ければ、一生は無駄に終わってしまう。今こそ一切の俗縁を捨て去る時である。「信義を守らない、礼儀に欠ける」と人に言われてもかまわない。
この徒然草のことばを言い訳にして昨年(2019年)は学生時代や会社時代の同窓会への出席や年賀状の枚数を減らことにしました。
2019年8月に新潟市に住む小・中学時代の友人に会って当時の活気あふれていたふるさとの町の思い出話をしてお互いなつかしみましたが実家に帰ってみると、
ふるさとの町の人口は
1960年(昭和35年)1万7,800人、
1970年(昭和45年)1万6,000人、
2005年(平成17年) 9,700人、
2015年(平成27年) 7,900人
と減少しており、思っていた以上の人口減少に愕然としました。
2006年(平成18年)の小国町
1960年(昭和35年)160万1,000人、
1970年(昭和45年)193万4,000人、
1973年(昭和48年)209万2,000人、
1974年(昭和49年)203万0,000人、
1975年(昭和50年)190万1,000人、
1990年(平成 2年)122万2,000人、
2000年(平成12年)119万1,000人、
2005年(平成17年) 94万7,000人、
2018年(平成30年) 91万8,000人
と1973年を頂点にして減少しており、2019年は90万人割れが確実と報道されました。
実際、高齢化と少子化により産業や農業への就労人口が減り経済や国力にも影響が現れ始めています。
現在、政府・業界は婚姻率の増加や外国人の採用・移住やITなどの技術による産業や農業の生産性向上など問題解決に懸命に取り組んでいます。
日本のリーダーや若い世代の方々は優れています。数々の難問を解決して再び活気あふれる日本が実現できると信じています。
ふるさとを離れて60年になりますが小国町はほとんど知られていませんのでこれからもときどきブログに載せて紹介しようと思っています。
【参考】
(*1)電興の変遷
当時、町の人は日本電興(東芝電興)を電興と呼んでいました。当時、電興は町の財政に大きく貢献する企業の製造所で、石英ガラス製品や炭素製品などを製造していました。その後は2社に分離、東芝セラミックスは半導体材料も作っていました。
現在は下記の会社になっています。
当時、炭素製品は映写機の光源の材料等にも使われていたようです。そのため、従業員の厚生として映画の鑑賞会が年に幾度かありました。
小学5年か6年頃に従業員の子の友人と見に行ったディズニーの記録映画「砂漠は生きている」に感動したことを覚えています。
1938年 日本電興 →
1958年 東芝電興 →
1968年 東芝セラミックス →
2007年 コバレントマテリアル →
2015年 クアーズテック